□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年5月27日第380号 ■ ============================================================== そして誰も拉致問題を解決できなくなった ============================================================== どうやら飯島勲参与の訪朝は完全な失敗に終わったようだ。 というよりもそもそも飯島訪朝は、米国、外務省の意向に反した思いつき訪朝であったのだ。 それを一旦は了承した安倍首相、菅官房長官のコンビではあるが、米国、外務省の猛烈な巻き返しにおそれをなして腰砕けだけになったのである。 失敗だったというよりも、失敗にせざるをえなかったのだ。 その事は菅官房長官が24日の記者会見で、「拉致は拉致で大切だが、核・ミサイルも包括的に解決を目指す必要がある」と強調し始めたことでわかる(5月25日日経)。 そのことは、安倍首相が訪問先のミャンマーで「核、ミサイル、拉致の包括的解決」の重要性をわざわざ語っているところからうかがえる。 飯島訪朝が発覚した直後の、拉致問題を米国に頼っていてははしごを外される、拉致問題は日本の手で解決しなければならない、といった威勢にいい言葉がわずか数日ですっかり消えてしまった。 そんな飯島訪朝外交の舞台裏を語ってくれる特集記事をきょう発売の週刊現代6月8日号に見つけた。 そこには外務省アジア大洋州局関係者の次のような言葉が掲載されている。 「実際のところ、飯島訪朝によって拉致問題は何も進展していません。飯島参与は官邸に『北朝鮮の意向がわかったことが訪朝の最大の成果』と報告したそうですが、北朝鮮の意向など10年1日の如くでとっくにわかっています。それよりアメリカの不信を招いたり、北朝鮮から甘く見られたりと、副作用の方が多い訪朝だったと言えます」 さらにまた週刊現代は「霞ヶ関24時」のコラムの中で要旨次のように書いている。 飯島訪朝で最も衝撃を受けたのは外務省だった。官邸との間に深い亀裂が走り、外務省には不満と戸惑いが渦巻いた。外務省は拉致問題に加え、核・ミサイル問題を重視する米国との協調を第一に考える。飯島氏の訪朝をニュースで知った外務省幹部は、「米国との連携が重要だ。調整を急がなければならない」と記者団に喧伝した、と。 私が繰り返しメルマガで書いてきた通りだ。 それにしてもここまで外務官僚の反対が強かったとは驚きだ。 こんどの飯島訪朝の失敗で安倍政権は米国と外務官僚に頭が上がらなくなった。 もはや誰も拉致問題を解決できなくなった。 拉致問題解決の唯一の方法は金正恩体制の崩壊を待つしかない。 そう言えば、週刊現代のこの特集記事も、「金王朝のカウントダウンが始まった」というものである。 それにしても、小泉首相も民主党政権の3人の首相も、そして安倍首相も、最後は米国とその忠実な下僕である外務官僚の言いなりである。 米国と外務省がこの国を動かしている。 米国と外務省からの自立こそ、この国の最大の問題であり、最も難しい問題である(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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