□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年4月27日第301号 ■ ============================================================== それでも米国がアサド政権を排除できないわけ ============================================================== 久し振りにシリア情勢について書いてみたい。 アサド政権が化学兵器を使った可能性が高いと米国の情報当局が分析した結果、アサド政権が窮地にたたされようとしている。 ついに一線を踏み越えたと。 しかし結論から言えば米国はアサド政権の排除に踏み切れないだろう。 表向きは、アサド政権が化学兵器の使用を否定し続け、米国は米国情報当局の分析結果になおしばし時間がかかると言うに違いない。 その背後には米国の思惑がある。 その米国の思惑を知ってか知らずか(おそらく知らないに違いない)きょう27日の産経新聞はこう書いている。 「・・・(米国が)極めて慎重な対応の背景には、米国がたどったイラク戦争の苦い教訓がある。ブッシュ前政権は2003年、フセイン政権が大量破壊兵器を隠し持っているとの情報当局の分析を根拠に開戦。だが、ついに大量破壊兵器は発見されず、単独主義の行動が国内外で厳しい批判にさらされた。とりわけオバマ政権はイラク戦争を批判し、その幕引きを第一期の成果に掲げており、同じ過ちを繰り返しかねないことに神経をとがらせている・・・」 これを読んだ読者はなるほどと思うだろう。 しかし、この産経の記事と対照的なのはきょう27日の朝日新聞の社説「シリア内戦 分裂国家に陥らせるな」である。 その中で朝日はこう書いている。 「・・・欧米はむずかしい選択を迫られている・・・反体制派へ武器を渡すことを考えているが、(アルカイダ系イスラム)過激派の手に落ちるおそれもあり踏み切れない・・・」 すなわちアサド政権を軍事力で排除しようとすればシリアという国が分裂、混乱し、シリアに反米政権ができるおそれがでてくる、これだけは避けるべきだ、アサド政権と折り合いをつけてアサド後のシリアを親米の安定政権にしなければいけない、と朝日は言っているのである。 米国の代弁メディアである朝日新聞の真骨頂である。 あらゆる中東情勢はイスラエルの管理下にあり、米国のあらゆる中東政策はイスラエルの意向が反映される。 米国がアサド政権の攻撃に踏み切れない理由はアサド政権とイスラエルが裏でつながっているからである。 アサド政権がどのようにシリア国民の人権を蹂躙しても、アサド政権がイスラエルの国益に沿う限り許されるということである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

新しいコメントを追加