□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年7月24日第563号 ■ ============================================================== 今秋にも予定される駐米、駐中国大使人事のみどころ ============================================================== きょう7月24日の産経と毎日が丹羽駐中国大使の交代人事について 書いている。 尖閣国有化に意欲を示している野田政権にとって、丹羽大使を交代 させる機は熟したと。 その時期は、9月8日の通常国会閉会以降に行なう外務省幹部人事 に合わせて行なわれるだろう(毎日)、日中国交正常化の共同声明が出 された9月29日の40周年以降だろう(産経)などと書かれている。 ここまで書かれては、もはや交代は既成事実にひとしい。 私も近いうちに丹羽大使は交代すると思う。 そもそも彼は政治任命された大使だ。 丹羽大使を任命した菅首相はとっくに終わっている。 丹羽大使にとっても野田政権の下で駐中国大使を長く続ける気は もはやないだろう。 しかし私の関心は丹羽大使にはない。 その後任人事として誰がなるかだ。 そして駐中国大使の交代と不可分な関係にある駐米国大使に誰が なるかだ。 藤崎駐米国大使の任期はとっくに過ぎている。 それでも交代しないのは野田政権の弱体化がある。 駐米国大使の政治任命がなくなったことにある。 つまり外務官僚の大使独占が復活し、外務官僚の人事の都合が二つ の大使人事に絡んでくる。 駐米大使のポストと駐中国大使のポストは密接に関係しているのだ。 それを見事に指摘したのが7月23日の日刊ゲンダイである。 この二つのポストをめぐって佐々江現事務次官と藪中前事務次官が 争っているという。 自分が駐米大使になりたい佐々江現事務次官は丹羽大使の後任に藪中 前事務次官を押し込みたい。そうすれば自分が堂々と駐米大使になれる というわけだ。 しかし私の見方は違う。 藪中前事務次官は藤崎駐米大使の後は自分だと四股を踏んでいる。 佐々江事務次官はそれを知っている。 そんな藪中前次官を出し抜いて自分が駐米大使になろうとする佐々江 氏ではない。 前事務次官の顔を立てる。それが官僚道だ。 それにキャリア的にも対米外交を担当した経験は藪中氏のほうが長い。 佐々江氏はドイツ語研修だ。 佐々江事務次官は駐中国大使に甘んじるだろう。 外務官僚にとって重要なことは駐米国大使のポストを死守し、駐中国 大使のポストを民間人から取り戻すことなのである。 そして完全に官僚に従属した「死に体」の野田政権下で人事が行なわ れるとすれば、外務省復活が見事にかなえられるということだ。 外務官僚にとっては笑いが止まらないだろう。 しかしこのことは国民にとって不幸なことだ。 特に駐駐米大使に藪中氏がなるようなことになると、対米従属外交は さらに固定化してしまう。 なにしろ藪中氏は、オバマ大統領が広島訪問をすれば日米同盟が危う くなると米側に伝えて広島の悲願を踏みにじった売国奴だ。 それをウィキリークスが見事にすっぱ抜いた。 ほぼ確定的となった藪中駐駐米大使の人事であるが、その番狂わせが あるとしたらこのウィキリークスが告発した「不都合な真実」のためで あると私は思っている。 必ず指摘される藪中氏の弱点である。 今秋にも予定されている外務省の大使人事から目が離せない。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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