□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年7月5日第512号 ■ ============================================================== 嘘がばれた6月の日露首脳会談 ============================================================== メドベージェフ首相の突然の北方領土訪問が、思わぬ形で日本外交の 嘘をあぶりだしてくれた。 きょう(7月5日)の産経新聞が一面トップで大スクープを掲載した。 すなわち野田首相とプーチン大統領がメキシコのG20で6月18日 にはじめての首脳会談を行なった時、各紙は一斉に「北方領土交渉の再 活性化で一致した」と報じた。 ところが複数の日露関係者が7月4日に明らかにしたところによれば 両首脳ともに交渉を「再活性化する」などという発言はしていなかった というのだ。 つまり野田外交を成果あるものに見せるための嘘を政府・外務省が メディアに伝え、それを鵜呑みにしたメディアが国民を騙したのだ。 このとんでもない嘘が、メドベージェフ首相の突然の北方領土訪問で あぶりだされたのだ。 首脳会談での合意からわずか一ヶ月もたっていないのに北方領土訪問 を強行するなどとはとんでもない、と聞きただしていったら、実はそんな 合意なんてしていなかった事がわかったのだ。 これは大問題である。 事実と反する報道をしたメディアはその時点でメディア失格である。 なぜならば者を騙したことになるからだ。 だからメディアは自らの検証不足を棚にあげて、「嘘をつかされた」 と政府・外務省を厳しく糾弾するのである。 これまでもそうした事件は時々あった。 果たして今回も大騒ぎに発展するのだろうか。 大騒ぎに発展しないほうがおかしいくらいだ。 北方領土返還という外交上の一大懸案である。 野田民主党政権は大きな打撃を受けることになる。 しかし、どうやら今回に限ってはそうはなりそうもない。 これを大きく取り上げたのは産経新聞だけだ。 朝日などは意図的に小さく取り扱っている。 さすがにこれは大きな問題だから書かざるを得ない。 ところがこれが大きな問題になって騒がれればメディアも困るのだ。 なによりも小沢復権と闘っている野田政権を今窮地に追い込むわけ にはいかないのだ。 朝日は7月5日の報道で、メキシコで6月に行なわれた日露首脳会談 で野田首相が年内にロシアを訪問することでプーチン大統領と合意して いた事がわかった、などとおよそ関係ない事を前面に出して報じている。 その後で付け足しのように小さく書いている。 「・・・日本政府は首脳会談後、両者が領土交渉を『再活性化』する ことで一致したと説明した。ただ、会談では直接こうした表現は使われ ておらず、首相が呼びかけたのに対し、プーチン氏が『外交当局間で 議論させる用意がある』と応じてた」、と。 朝日は確信犯だ。 あの時知っていながら嘘を書いた。それがばれたから大騒ぎしたく ないのだ。 おそらく他の大手紙も同様だろう。 野田政権を応援するところも同じだ。 だからこの産経のスクープは大スクープであるにもかかわらず、騒ぎ に発展しないに違いない。 バカ正直の産経新聞は今頃仲間から言われていることだろう。 つまらない記事を書きやがって、と。 これが日本のメディアの現実である。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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