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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

日本を蚊帳の外に置いて進むアセアン諸国の平和外交
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン2012年7月1日第502号 ■   ==============================================================    日本を蚊帳の外に置いて進むアセアン諸国の平和外交       ==============================================================  7月最初のメルマガはアジアの安全保障に関するテーマではじめたい。  オスプレイの配備を予定通り強行した理由として、パネッタ米国防長官 はアジアの安全保障のために遅らせることはできなかったなどと述べた らしい。  よくもこのような嘘が言えたものだ。  よくもこのような嘘を日本政府やメディアは許すものだ。  大手新聞はそれをまったく取り上げようとはしなかったが、ハノイ発 共同通信がアジアの安全保障についての重要な動きを6月29日に配信 していた。  ひとつは7月9日にカンボジアで開催が予定されている東南アジア諸国 連合(アセアン)外相会議で、法的拘束力のある「行動規範」策定に向け てアセアンと中国が交渉を始める事を正式に決定するというニュースだ。  言うまでもなく中国とアセアン諸国の間は南シナ海の領有権をめぐって 近時とみに緊張が高まっていた。  この対立は中国の軍事膨張政策によってもたらされたものだと喧伝し、 日本は米国の尻馬に乗せられて中国脅威論を振りまき、日米同盟関係の 重要性をことさら強調してきた。  ところがその中国とアセアン諸国が、領土紛争を平和的に解決し、 資源共同開発を進める方向で動き出そうとしているのだ。  もう一つの動きはもっと重要だ。  すなわち米中など核保有5大国はアセアン加盟国に対し、核兵器の使用 や威嚇をしないと確約する付属議定書に署名するという。  すなわちアセアンには1997年に発効した東南アジア非核兵器地帯 条約があったが、米国がその条約に署名することに難色を示してきた。  ところが「核兵器なき世界」を掲げるオバマ政権の誕生で方針が転換 され、アジアの非核兵器地帯条約の批准などを進める方針を打ち出して きたというのだ。  文字通りアジアにはじめての非核地帯の実現が夢でなくなるのだ。  本来ならば憲法9条を持つ日本こそ、アジアの安全保障システム造り に貢献しうる立場にあるはずだ。  とりわけ唯一の被曝国である日本こそがアジアの非核兵器地帯実現に 率先して尽力する立場にあるはずだ。  その日本が、対米従属のままに中国の脅威を言い募る国になって、 本来の外交を出来ていない。  しかもそんな日本を抜きにして、中国も、アセアンも、英仏露も、 そして何よりも日本の同盟国であるはずの米国までもが、日本抜きで アジアの安全保障構築に動き出そうとしている。  日本外交の敗北である。  これほどまでに米国との同盟関係が深いはずである日本が、その実、 米国から本当の事を何も知らせられていない。  米国の考えていることが何もわかっていない。  もって瞑すべしである。                             了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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