□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年6月9日第442号 ■ ============================================================== 橋下大阪市長はなぜ敗北したのか ============================================================== 発売中の週刊朝日6月15日号に「大飯原発再稼動の真相」という特集 記事がある。 野田首相が6月8日の記者会見で「国民の生活を守るために早期の再稼 動が必要だと判断した」などと嘘をついた後に、この記事を読めば、 あらためてこの記事の持つ意味の深さがわかる。 福島原発事故から何も学ぼうとしない官僚と自己保身の電力会社、それ を許す政治。福島原発事故でさえも突き崩すことの出来なかったこの国の 原子力ムラのおぞましさである。 その記事の中で私がもっとも注目したのは橋下大阪市長の敗北宣言に 関するくだりだ。 ジャーナリストの大谷昭宏氏は次のように切り捨てる。 「橋下さんはそもそも原発推進論者だ。変節でも何でもない。最初に 大風呂敷を広げて落としどころを考える。橋下さんのいつものやり方です」。 しかし大阪市エネルギー戦略会議のメンバーの一人である飯田哲也氏は 裏事情をこう話す。 関電と経産官僚に電気が止まるぞと脅かされ悲鳴をあげた地元企業が 市長に泣きつき、橋下大阪市長も頑張りきれなかった、と。 私は飯田哲也氏の言葉が真相をついていると確信している。 橋下大阪市長は政治を甘く見たのだ。国家権力の怖さを見くびったのだ。 4月に野田政権が再稼動を押し切ろうとしたとき、橋下大阪市長は 「(原発再稼動に)ストップをかけるには民主党政権を倒すしかない」と 軽率に言い放った。 その言葉が野田政権に危機意識をもたらし、牙を剥かせたのだ。 国家権力の意思に反するものは容赦しないと。 しかしその国家権力でも勝てない物がある。それは民衆の怒りだ。 まだ間に合う。 この野田首相の記者会見を受けて福井県の西川一誠知事は週明けに同意 手続きを再開するという。 福井県の同意が得られれば野田首相は16日にも枝野幸男経済産業相 ら関係3閣僚との会合を開き再稼動を最終決定するという。 ならばそれを阻止すればいいのだ。 全国各地から原発再稼動に反対する声を結集すればいいのだ。 わが国の核廃絶運動が全国の女性たちの反対の声から始まったように、 幼児を抱えて不安に突き落とされたままの母親たちのために、いまこそ 全国の女性は各地で立ち上がるべきだ。 その事によってこの国の政治が変わる。 この国の政治を変えられるのはその事しかない。 ヒットラー橋下でも出来なかった事が、名もない市民が声を上げる だけで出来るのだ。 それを証明しよう。 週明けに国民運動を全国に広げ、野田首相のG-20サミット出席を 阻止しよう。 それが日本の夜明けにつながることになる。 小沢ガールズよいまこそ立ち上がれ。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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天木直人(元外交官・作家)