□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年5月25日第405号 ■ ============================================================== 公約違反を謝罪する相手を間違えている野田首相 ============================================================== ついに野田首相が自民党に対して謝罪したらしい。 できもしない公約を掲げて選挙に勝った事を。 5月25日の朝日新聞が「公約違反と認め謝罪 消費税増税で」 という見出しで要旨次のように書いていた。 野田首相は24日の衆院特別委員会で、消費税増税について「 選挙時に明確に方向性を打ち出していなかったことは、おわび しなければならない」と述べ、公約違反を明確に認めた、と。 これまで矛盾はないなどと説明してきたが、自民党は公約違反と して謝罪を求めてきた。首相の特別委員会出席はこの日で、ひと 区切りとなる、と。 ただでさえ不毛な消費税増税をめぐる野田民主党と自民党の国会 論戦であるが、その茶番さえも終わり、あとは野田民主党、谷垣 自民党の消費税増税大連立に向けた政局になだれ込む。 しかし、これほど民主党の政権交代を願って一票を投じた国民を 馬鹿にした話はない。 もちろん私もその一人だ。 だからこうして書いている。 野田首相が公約違反と謝罪する相手は決して自民党ではない。 政権交代を叫び、自民党政権の出来ない政策の数々をマニフェスト に列挙して国民に期待を持たせたのは当時の野党であった民主党だ。 反自民党的な政策を実施してもらえると期待したからこそ我々は 民主党に一票を投じたのだ。 その公約をことごとく捨て去った民主党が真っ先に謝罪するのは そのような国民に対してであろう。 そのような国民に謝罪することなく、まっさきに自民党に謝罪する。 そんな野田首相はどう考えても謝罪する相手を間違えている。 ところが野田首相は決して謝罪する相手を間違えたとは思って いないに違いない。 そこに私は野田首相の本心を見るのである。 どうやら野田首相は小沢一郎を切り捨て、自民党との連立を決断 したと思われる。 政局が動き出す時が近づいているような気がする。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説
天木直人(元外交官・作家)