□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年5月14日第376号 ■ ============================================================== なぜアウン・サン・スー・チーさんに日本政府は冷たいのか ============================================================== 私は世界の現役の政治家の中で国家の民主化実現のために本気で闘って いる政治家の中でアウン・サン・スー・チーさんの右に出る者はいないと 思っている。 しかし、日本政府はなぜかそのようなアウン・サン・スー・チーさんに 冷淡である。 この事を私は繰り返し書いてきた。 その理由はつまるところ日本政府が民主主義を何よりも重要な政治価値 と見なしていないからだ。 しかし、もう一つの理由があると私は産経新聞の論説を読んで気づいた。 5月13日の産経新聞「日曜日に書く」という論説のなかで青木伸行 シンガポール支局長がこう書いていた。 民主主義の実現に殉じたビルマ独立の父アウン・サン将軍の長女である スー・チーさんが、その父の精神を受け継いで闘っている事を紹介した うえで青木氏は次のようにスー・チーさんを称賛している。 「・・・スー・チー氏は、国連職員としてニューヨークで暮らしていた 3年間、公民権運動の指導者、キング牧師に傾倒した。 15年間におよぶ自宅軟禁生活では、27年間もの間、監獄にあった南 アフリカのマンデラ(元大統領)の生き方に学んだと述懐している。 だが、スー・チー氏にとり父親以外に特筆すべき人物をもう一人挙げる とすれば、インドのマハトマ・ガンジーであろう・・・88年以降の スー・チー氏の思想と行動は、『非暴力・不服従』で貫かれていると いってもいい・・・武器を手に戦った、軍人の父親との大きな違いでも ある・・・」 キング牧師、マンデラ、ガンジー。 なんという人物ばかりであろうか。 そして敬愛する父親をも超えたのである。 アウン・サン・スー・チーさんは格好良すぎる。 格好良すぎる者を素直に評価するのはしゃらくさいのだ。 私はそこに日本政府を動かしている官僚の姿を見るのである。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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