□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年4月17日第318号 ■ ========================================================= 最高裁を批判する森喜朗元首相の言葉の意味するもの ======================================================== 4月17日の毎日新聞が一段の小さな記事で書いていた。 16日、東京都内で森喜朗元首相が講演し「一票の格差」が違憲状態 だと指摘した最高裁の判決を次のように批判したと。 「最高裁といえども、国会議員の数が多いとか少ないとか余計な事を いう必要はない」と。 しかし、私が注目したのは、その後に続く森元首相の次の言葉だ。 「最高裁の決定を聞かない人は政治家ではないそうだ。私はもう長く ないから反発している」 これは最高裁の判決がいかに重く、絶対的なものであるかを語って いる。 政治家さえも判決には逆らえないという事を言っているのだ。 政治家がおそれるのは検察、しかも特捜部であると相場が決まって いる。 贈収賄で立件されたら政治家はお終いである。 しかし起訴された政治家の命運は、最後は最高裁が下す。 つまり最高裁は政治家にとって検察以上に逆らえない存在なのだ。 森元首相の言葉はまさしくそれを語っている。 ところその最高裁が不正、不法を働いていたとしたらどうか。 それを見事に追及したのがきょう発売のサンデー毎日(4月29日) の特集記事「仕組まれた小沢裁判」だ。 そこには小沢一郎を強制起訴した検察審査会を最高裁が先導したと いう疑惑があますところなく書かれている。 私が4月12日のメルマガ第298号で書いた憶測記事の情報は このサンデー毎日の鳴海記者が関係者に語ったとされる情報に基づい たものだ。 しかしこのサンデー毎日さえもあえて書かないことがある。 100%の確証がないと逆襲される。 それほど権力側にとっては認めがたい驚愕的なことだ。 それはそもそも今度の検察審査会の強制議決そのものがでっち上げら れたものであり、最高裁と最高検が共謀して行なったものだ。 しかも大手新聞はそれを知りながら検察審査会の議決の正しさを書き 続けた。 そういう疑惑である。 それが事実なら小沢つぶしを権力側がよってたかって行った事になる。 それをメディアは知っていながら隠したということになる。 それを国民が知るところになるとあまりにも衝撃が大きい。 この国の国家体制が根底から覆る。 そのあまりにも大きな国家犯罪ゆえに、この問題は決して明るみに されない。 確認はされない。 疑惑は疑惑のまま終わる。 そこに小沢一郎と権力側との取引が行なわれるのではないかという 憶測が出てくる理由がある。 果たして4月26日の小沢裁判の判決はどうなるのか。 どっちに転んでも、最高裁への追及が行なわれないとすればやはり 何らかの取引が行なわれたということだ。 しかしそれでは小沢事件の真の解決にはならない。 この国は変わることはできない。 これまでの支配構造が温存されることになる。 小沢事件とはそれほど大きな意味を持つということだ。 了 ─────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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