□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年4月13日第306号 ■ ========================================================= 鳩山首相が語ったとされる二重基準のどこが間違いというのか ======================================================== 政府にとって都合の悪い事は大きく報道されることはない。無視 されるか、それとも小さな報道で終わらせてしまう。 これから書く記事もまさしくその一つだ。 4月13日の朝日新聞が「地球24時」という一段のコラムで次の ように報じていた。 来日中のパレスチナ自治政府のマルキ外相(メルマガ第304号 では首相と書きましたが外相の誤りでした。お詫びして訂正します。 なおマリキとマルキは新聞によって表示が異なります)は12日の 日本記者クラブの会見で次のように述べていたというのだ。 「イランなどが核兵器を保有しようとしているのは、イスラエル が核を保有したからだ」、 「国際社会はイスラエルの核保有を見逃し、国際条約・協定・法の 遵守を求めていない。国際社会の二重基準と言わざるを得ない」 まさしくこれは鳩山首相が言ったとされる二重基準発言の趣旨と 同じではないのか。 世界反論できない厳粛な事実ではないのか。 なぜこの発言が大きく報道されないのか。 それはとりもなおさず日本政府にとって、メディアにとって 都合が悪いからだ。 マリキ首相やアッバス議長の訪日は日本政府の招待によるものに 違いない。 その日本政府招待のパレスチナ自治政府の代表が都合の悪い事を しゃべったからだ。 おまけにタイミングが悪い。 鳩山首相の二重発言をさんざん批判した直後の発言である。 鳩山首相の発言を批判してもこのマリキ外相の発言は批判しない、 出来ないのである。 それにしてもアッバス議長やマリキ外相に日本の野田首相や玄葉 外相は会わなかったのだろうか。 一国会議員である鳩山元首相が個人の資格でしか会わなかったの だろうか。 会っても報道されなかったのか。 それともアッバス議長やマリキ外相の訪日は日本政府とは何の 関係もない私的な訪問だったのか。 報道では肝心な事が報じられない。そこが最大の問題である。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説
天木直人(元外交官・作家)