□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年4月6日第281号 ■ ========================================================= 原発再稼働を決める関係閣僚会議の議事録公開を求めよう ======================================================== それにしても野田首相の大飯原発再稼働の強行ぶりは目に余る。 野田首相を支持してきた大手メディアでさえも一切に「はじめ から再稼働は決まっていた」、「わずか一日で新基準などつくれる ものか」と笑っている。 近隣自治体の知事たちは皆安全性に疑問を呈している。 それにもかかわらず誰も本気で野田首相に再稼働の政治決断を 止めさせようとしない。 ここにこの国の政治の茶番がある。 政治が止めさせられないのなら原発推進に反対する国民の手で 止めさせればいいのだ。 どうするのか。 一つは訴訟である。再稼働差し止め訴訟だ。 しかしもっと簡単なことがある。 それは今度の大飯原発再稼働を政治決断した関係閣僚会議の議事 録公開を求め、誰だどういう判断で再稼働を主張したか、それをどう いう議論の末に合意したか、野田、藤村、枝野、細野、仙谷らの発言 を国民に公開するよう求めればいいのだ。 そこではじめて責任追及ができる。 なぜ私がこういう事を思ったか。 それを述べることがこのメルマガの目的である。 大飯原発再稼働問題を報じる4月4日の朝日の記事のなかで見逃 すことのできない重要な記事を見つけた。 それは一段の小さな記事だった。 ほかの大手紙は私の見る限りでは報じていなかった。 だから国民の多くは気づかないままやり過ごされてしまう。 しかしこれほどタイムリーで重要な記事はない。 それは、大飯原発再稼働をめぐる関係閣僚会議の議事録を残すか どうかで民主党執行部で意見が分かれている事を報じる記事だ。 すなわち公文書管理担当の岡田克也副総理は3日の記者会見で 次のように述べたという。 「記録を残す対象かと言えば、多分そうじゃないだろう」、と。 これに対して、関係閣僚懐疑の主要メンバーである枝野幸男経済 産業相は同じ日の記者会見で次のように述べたと言う。 「記録はしっかりと残し、いずれは国民の皆さんに評価いただく ことになる」、と。 とんでもない発言だ。 国民生活にかくも重大な影響を与える原発再稼働の問題について、 それを記録せずして何を記録するというのか。 岡田副総理の「多分そうじゃないんだろう」などという軽い発言 は噴飯ものである。 その意味で枝野経済産業相の「しっかり記録を残す」という考え は正しい。 しかしまだ不十分だ。 「いずれ国民の皆さんに評価いただく」などという悠長な事を言 わせてはいけない。 これは明らかな情報隠しだ。責任逃れだ。 原発再稼働の政治判断をした直後に、議事録は公表され、国民の 評価にゆだねなければならない。 国民は今こそその議事録の公開を求めよう。 メディアにその国民の要求を代弁させよう。 野田首相はいやでも議事録を作らざるを得ない。 作った以上それを国民から隠し続けることはできなくなる。 今こそ国民は原発再稼働を決めた関係閣僚会合の議事録公開を求 めなければならない。 了 ─────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

新しいコメントを追加