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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

北朝鮮のミサイル発射に防衛省が大騒ぎをするもう一つの理由
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン2012年4月3日第271号 ■     =========================================================  北朝鮮のミサイル発射に防衛省が大騒ぎをするもう一つの理由                                                              ========================================================  北朝鮮が衛星なのかミサイルなのわからないものを実験発射する のは4月中旬というから、まだしばらくこの馬鹿騒ぎは続く。  しかし馬鹿騒ぎの報道の中でも見えてくるものがある。  きょう4月3日の日経新聞は「陸自、沖縄に災害部隊」という見出 しで次のように報じていた。  すなわち、ミサイルの一部や、迎撃に成功した際の破片が落下して くるなどの不測の事態に備えて陸自部隊も派遣する、と。  産経新聞もやはり同様に、被害確認や救援に当たるため陸自隊員約 400人が派遣されることが分かったと報じている。  万一の災害に対する万全の支援体制をとるという事だ。  しかし一日前の4月2日の読売新聞は「沖縄防衛強化鮮明に」と いう見出しの下で、要旨次のように報じている。  すなわち、沖縄県の米軍普天間飛行場の移設問題で迷走を重ねて きた民主党政権にとっては、沖縄の戦略的重要性をあらためて認識 する絶好の機会となりそうだ、と。  政府は、ミサイル発射にわせて、訓練以外でははじめて陸海空の 自衛隊を南西諸島に大規模に展開させる、と。  これは2010年の「防衛計画の大綱」で打ち出した南西諸島の 防衛力強化のあらたな拠点づくりである、と。  どちらが正しいのか。  もちろん後者である。  北朝鮮のミサイル発射危機をことさらに大騒ぎする陰で、通常では できないミサイル防衛の実践訓練を行っているのである。  ミサイル防衛システムが使われるような時は、日本が壊滅的 な危機にさらされる時である。  そんなミサイル防衛システムは使うことがあってはならない。  つまりミサイル防衛システムは無用の長物なのである。  そんなミサイル防衛システムを大量に米国から買わされてしまった 以上、それを国民の前でデモンストレーションをしなくてはならない。  米軍と一緒にミサイル戦争を戦うためには訓練も必要だ。  日米同盟に熱心でないと非難される民主党政権にとって米軍との 一体感を証明しておく必要がある。  このどさくさに便乗してそれらをまとめて行ってしまえという事だ。    消費税増税問題で大騒ぎをしているこの時に、壮大な無駄が大手を 振って見過ごされているということである。                              了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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