□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年2月24日第156号 ■ ========================================================= 消費税増税やむなしという記事で埋め尽くされた今日の読売新聞 ======================================================== きょう2月24日の読売新聞は消費税増税やむなしという記事 一色の紙面となっている。 まず一面でスウェーデンの消費税が25%である事を掲げ、福祉 が行き届けば税負担も重くなるのは当然だといわんばかりだ。 そして社説では「安心を『未来の高齢者』たちへ」と題して、消費 税増税は次世代の若者たちに対する今を生きる世代の責任である事 を強調する。 いずれもすでに国会で野田首相が繰り返していることだ。 そしてそれに対し反対の立場から反論が繰り返されている。 きわめつけは田中秀一社会保障部長が解説記事の中で「負担 を分かち合う決断」というタイトルを掲げて書いている次のような 記事である。 「・・・消費税を上げなければ家計が苦しくなる、などとして税率 引き上げへの反対論がある。しかし、今の生活さえ良ければ、これか ら生まれてくる子どもたちの暮らしはどうなってもよい、という人は いないはずだ・・・子供たちが希望を持てる未来のために、東日本大 震災を経験した今こそ、私たちは負担を分かち合う決断をする時期で はないだろうか・・・」 ついに大震災までも増税の理由にあげて感情論で増税やむなしと 迫っている。 私はもはや野田民主党政権の下での消費税増税はなくなったと見て いる。 それは小沢一郎が消費税反対をエスカレートしているからではない。 野田民主党政権が閣議決定した大綱があまりにも不完全なもので ありこれでは国民を納得させられないからである。 そして野田首相の支持率低下はもはや消費税増税の強行を許さない からだ。 それにもかかわらずきょう2月24日の読売新聞は消費税増税一色 の記事を掲げる。 そこに私は読売新聞というメディアの救いがたさを見る。 読売グループの渡辺会長は前財務事務次官の丹呉泰健氏を読売 グループの社外監査役に迎え財務省と一体となった。 その時点で読売新聞はジャーナリズム精神を捨て去ったのであるが それさえも気づかないようになっているということだろうか。 読売新聞も野田首相もそろそろ財務官僚の洗脳から目を覚ますべき 時である。さもなければ本当に沈没してしまう。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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