□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】
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□■　　天木直人のメールマガジン２０１２年２月１５日第１２９号
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　　中国と日本の対米外交の違い　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
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　日米共同報道発表で大騒ぎしていた２月１２の各紙の紙面の
中で、読売新聞が習近平国家副主席が１３日から１７日にかけて
訪米するという記事を掲載していた。

　米軍再編の再改定は米国の中国包囲網戦略から来るものであり
日本はそれに協力しなければならない、その証明が日米共同報道
発表だと報じられ、そんなものかと国民は思い込ませられている。

　丁度その時、中国の次期国家主席が国賓待遇で訪米するのだ。

　そしてそれが今、われわれの目の前で行なわれている。

　米国と中国の間では安全保障問題や人権問題など国策の基本に
関わるところで多くの対立がある。

　そしてそれをお互いに主張し、批判しあう。

　どちらも譲らない。

　それでいてお互いに相手を重視し、お互いの国益のために交渉
を繰り返す。

　ちょうど同じ時期に温家宝首相は中国を訪問するファンロンパイ
ＥＵ大統領、バローゾＥＵ委員長と会談し、欧州支援の「用意」を
ほのめかせて中国の存在感を見せつける。

　これが外交だ。

　その同じ時、日本では野田民主党政権とその閣僚が、ＴＰＰや
普天間問題で動きがとれなくなっている。

　米国に逆らっては政権は持たないといわんばかりに対米従属に
腐心して、国民の声との板ばさみに右往左往している。
いる。

　そんな中国と日本のどちらを米国は重視するのか。一目置くか。

　答えは言うまでもない。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　了

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