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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

外務省主導のハーグ条約加盟を急いではならない 
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン2012年1月24日第64号 ■     =========================================================       外務省主導のハーグ条約加盟を急いではならない                                                                       ==========================================================  国民生活に重大な影響を及ぼす政策や立法を、国民に十分知らせ ないままに強行する。  これは、これまでの日本政府と官僚のやり方だが、その悪しき慣例 として急浮上してきたものが子供の引き渡しを定めたハーグ条約加盟 の拙速である。  きょう(1月24日)の各紙が一斉に報じている。ハーグ条約の 加盟に向けた国内関連法案の要綱案が固まったと。  野田民主党政権はそれを3月の国会に提出すると。  いうまでもなく子供の親権、扶養権は親にとって重大な関心事だ。  それにもまして子供の人権問題がある。  そもそも親権、扶養権に関する考え方は欧米のそれと日本のそれとは 異なる。  そのような重要な問題に関する政策を、国民に対して十分に知らせず に、ましてや国民的議論をすることなく、かくも性急に決めていいのか。  ここでその法案の詳細について議論をするつもりはない。  それはこれから法案が国会に提出された時点で明らかにされる。  個別の議論以前の問題として、私はこの関連法案をめぐる一連の報道 について基本的な疑義を抱くのである。  「政府は欧米諸国から条約加盟を強く求められており、今国会での 承認を目指す」(1月24日朝日)という。  しかし本当か。  政府や外務省の念頭にあるのは欧米諸国ではなく米国ではないのか。  米国以外の圧力などたとえあってもここまで問題にしないはずだ。  ハーグ条約では、子供の返還拒否条件について「子供の心身に害が ある」場合と抽象的に定めているだけだという(1月24日毎日社説)。  そうだとすれば、その拒否条件を具体的に列挙する今度の国内関連法案 は重要であり、それゆえに国民に周知した上で十分な議論が必要である。  問題は、関連法案のとりまとめ役を外務省が果たした(同毎日社説)と いうことだ。  それはとりも直さず米国に都合のいい法案になってしまう危険性をはらむ。  事実1月22日の毎日新聞は次のように報じていた。  すなわち、日本国内で子供の所在特定などの実務を担う「中央当局」は 外務省が予定されており、その外務省に、自治体や民間保護施設(シェル ター)から個人情報の提供を求める権限を与えるという。  これでは、まるで外務官僚が米国の親に代わって子供を連れ戻す役割を させるようなものだ。  およそ家族問題に門外漢の外務官僚にここまで強い権限を与える危なさ がある。  繰り返して言う。  ハーグ条約加盟とその実施の為の国内関連法案の策定は、十分な審議を 重ねて行うべきであって性急に事を運ぶ理由はどこにもない。  ただでさえ消費税増税問題で精いっぱいの野田内閣がなぜこんな事に 急ぐのか。  もしそれが4月にも予定されている野田首相の訪米の手土産の為とすれば なおさら許せない。                                    了   ─────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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