□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年1月10日第27号 ■ ========================================================= 野田政権の対北朝鮮外交を徹底究明せよ ========================================================== 中井ひろし元拉致問題担当相が北朝鮮の高官と極秘会談していた 事が政府高官の話で明らかになったという。 これを10日の各紙が小さく報じた。 しかし、この中井氏の行動は、野田政権の対北朝鮮外交を占う上 で決定的な重要性を持つ。 その真相について国会で徹底的に追及し、究明され、国民に知ら せる必要がある。 中井氏といえばこれまでにも金賢姫の招聘など北朝鮮との接触を 繰り返して来た政治家だ。 そう思ってやり過ごされるなら大きな禍根を残す。 1月9日に行われた今度の極秘会談は、それまでの彼の行動とは 決定的に違う。 それはいうまでもなく金正日体制から金正恩体制に北朝鮮が移行 した後の初めての接触であるからだ。 私は昨年12月20日のメルマガ第904号と12月24日の メルマガ第916号において、金正日総書記の死去は拉致問題を打開 する大チャンスであると書いた。 この機会に金正恩新体制の下で仕切り直して、国交正常化と拉致 問題の一括解決を呼びかけるべきだ、これまでの制裁一本やりの対北 朝鮮強硬策から、対話による柔軟政策に舵を切るべきだ、と書いた。 その賛否はともかくとして、新体制の下でどのような北朝鮮政策を とるかは野田政権にとっての重要な外交課題の一つだ。 野田首相はそれを曖昧にしてはいけない。 そのためにも今回の中井氏の極秘会談についてはその実態が徹底 究明されなければならない。 もし野田政権とは無関係に中井氏が勝手に行動したとすれば言語 道断だが、報道(1月10日日経)によれば内閣官房の拉致問題担当 職員が同行していたというから、野田首相の了承の下で行なわれて いたことは間違いない。 そうであれば次の点が検証されなければならない。 野田首相は金正恩新体制の下で拉致問題解決のために柔軟な 外交に舵を切ったのかどうか。 もしそうであれば私はそれを歓迎する。 できれば野田首相はその外交転換を内外に宣言してそれを行なう べきである。 百歩譲って、対米配慮や国内タカ派配慮から、いまそれを明らかに すれば米国や国内タカ派から潰されるので、メドが立たつまでは極秘 で事を運ぶ、という明確な戦略があるなら、それも理解する。 しかし、そこまでの覚悟がなく、うまくいけば儲けものという中途 半端な判断で、しかもその大役を中井ひろしなどといういい加減な 政治家に任せきりにしていたとすれば、大きな誤りだ。 私が疑問に思うのは、このような重要な極秘会談がなぜ政府高官の 口から漏れるのかということである。 複数のメディアが報じているということは報道される事を前提に 話したということだ。共同通信によれば政府高官とは首相官邸筋 というからますます野田首相の関与が問われる。 国民世論の反応を見るための観測気球なのだろうか。つまり 国民の反発が強ければ、中井氏個人のやったことだ、あずかり 知らぬことだ、と逃げるつもりだったのか。 そして私が疑問に思うもう一つは、極秘裏の接触が報道された にも関わらず、中井氏と北朝鮮との会談は10日も引き続き行な われると報道されていることである。 野田首相は中井氏の北朝鮮との接触にお墨付きを与えているの だろうか。 そうであればこの極秘会談が報じられた時点で野田首相みずから 記者会見を開いて国民や、なによりも拉致家族の前で説明すべきで ある。 少なくとも外務大臣は記者会見を開くべきだが外遊中である。 政府の立場を曖昧なままにして、中井氏の極秘会談を放置すると すれば二元外交のそしりを免れない。 しかもこんな重要な交渉を中井氏のごとき政治家に任せきりで 良いのか、という根本的な問題がある。 いずれにしても今回の中井氏の極秘北朝鮮訪問は徹底的に追及され なければならない。 なぜメディアはそれをしないのか。 なぜ野党は騒がないのか。 この国はすべてがいい加減になってしまった。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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