□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年1月4日第8号 ■ ========================================================= 米国大統領選挙が教えるものー今こそ対米自立のチャンスだ ========================================================== 今年は4年に一度の米国大統領選挙の年である。 そしてその選挙は年初のアイオワの党員集会(コーカス)で始まる。 与党民主党はオバマ大統領の再選を目指すわけだから、大統領選挙 の前半は、誰が野党共和党の大統領候補となってオバマ大統領と闘うか が焦点となる。 そしてそこに大きな異変が起きている。 本命といわれ続けてきたロムニー前マサチューセッツ州知事の優位は 変わらないが、問題はその対抗馬が誰になるかだ。 元旦の毎日新聞が報じていたアイオワ州の世論調査の結果は衝撃的だ。 ロムニー候補(64)の支持率23%に対してロン・ポール下院議員 (76)の支持率が22%という。 そして対抗馬とされるギングリッチ元下院議長(68)の13%を 抜いてサントラムと言う前上院議員(53)が16%の支持率を得て 三位に踊り出たというのだ。 1月4日の産経も、同様の記事を大きく報じた。 ロン・ポール候補はイラク戦争に反対し、イランに対しても融和的な 政策を求め、在日米軍を含めた海外駐留米軍の撤退を繰り返し主張して 来た政治家だ。 経済政策でも、連邦準備制度理事会(FRB)の廃止を求め、連邦 政府の役割縮小を求めるリバタリアンだ。 共和党の主流派からはもとより、およそこれまでの米国では主流派に は決してなれない泡沫候補扱いされてきた政治家だ。 その政治家が支持率において共和党候補の本命であるロムニー氏に迫 る勢いなのである。 その一方でサントラム候補は、政策のあらゆる面で極右とでも言う べき候補者だ。 これまでの日本のメディアのどれもが報じなかった無名候補だ。 その候補者が共和党の重鎮で対抗馬のギングリッチ氏を抜いて第三位 の支持率を得ているのである。 私は1月2日のメルマガ第3号で米国という国の多面性について 書いた。 米国は様々な顔を持つ。とんでもない矛盾を抱えつつも世界に最も 影響力を与え続ける国だ、と。 そしてその米国を最もよくあらわすのが4年に一度の大統領選挙なの である。 私がデトロイト総領事をつとめた最後の年(2000年)がブッシュ とゴアの戦いの年であった。 私は2000年11月8日に、所管地域のオハイオとミシガンの結果 を報告し、次期米大統領はゴア優勢という現地報道を伝えてデトロイト を去った。 しかし、とっくの昔に結果が判明していると思って日本に到着した私 を待っていたのは、皆が知っているあの選挙結果の再集計という混迷で あった。 鍵を握るフロリダの投票結果が不明なまま、フロリダ裁判所の判決に よって米国大統領が決められたのは、それから一月以上もたってから だった。 そしてブッシュ大統領の8年間で米国が変わった。世界の運命が変わ った。 今度の大統領選挙の結果が分かるのは11月だ。 それまでには何が起きてもおかしくない。 誰が大統領になってもおかしくない。 だからこそ日本は米国から自立すべきなのだ。 誰が米国の大統領になっても対米従属は変わらないというので あれば、米国と言う国が混迷すればするほど、日本は混迷する。 そして今の米国は、誰が大統領になってもこれまで以上に米国の国益 を最優先する国になるだろう。 その国益追及の手段として最もくみしやすい日本への理不尽な要求が 加速するだろう。 米国からの自立がいまほど求められるときはないのである。 果たして今年の日本に、米国という国を正しく理解し、国民をその 米国の要求から守るための対米自立の重要性を唱え、実行できる政治家 があらわれてくるのだろうか。 日本の政治の正念場の年である。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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