□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年1月3日第5号 ■ ========================================================= 憲法9条を否定する宇宙航空研究開発機構設置法の改正 ========================================================== 1月3日の産経新聞が憲法9条改憲につながる重要な動きをスク ープしてくれた。感謝しなければならない。 文部科学省所管の独立行政法人の一つに宇宙航空研究開発機構 (JAXA)という組織がある。 小惑星探査機「はやぶさ」の活躍で一躍有名になった組織だ。 その宇宙航空研究開発機構の設置法が改正されるという。 1月24日召集予定の通常国会に野田民主党政権はその改正案を 提出するという。 問題はその改正の内容である。 宇宙開発を平和目的に限定する項目を削除するというのだ。 すなわち宇宙空間を安全保障政策のために活用する事を解禁する というのだ。 具体的には、ミサイル防衛の精度向上に向けて、偵察衛星や早期 警戒衛星の開発に道を開くというのだ。 そしてこの設置法改正と同時に内閣府設置法もあわせ改正すると いう。 その目的は宇宙航空研究開発機構の所管を、これまでの文部科学省 所管から、内閣府との共管にし、しかも内閣府に宇宙政策の司令塔と なる「宇宙戦略室」を設置し、統括役の「宇宙審議官」というポスト を新設するという。 驚くべき憲法9条違反の法改正だ。 しかもこの法改正の筋が悪いところは、憲法9条の精神に反する 重要な法改正を、行政組織設置法改正や、もっと下位の独立行政法人 設置法改正という形でなされようとしていることである。 「法体系の下克上」である。 重要な政策変更を、堂々と行なうのではなく国民の目に見えない形 で、国民の間で議論が起こらないような形で、なし崩し的に行なおう としている。 私は昨年の暮れに野田政権の危うさを繰り返し指摘した。 次期戦闘機F-35の選定や武器輸出三原則といったわが国の重要 な安全保障政策の決定が、正式な手続きや国会での議論を経ること なく官僚主導で決められていく危険性について指摘してきた。 また一つ、とんでもない政策変更が、国民の知らない間に決められ ようとしている。 野田首相は護憲派の国民にとってはこれまでのどの首相より立ちの 悪い首相である。 果たして1月24日から始まる通常国会において、護憲政党はどこ まで宇宙航空研究開発機構の設置法改正について待ったをかけられる であろうか。 メディアは宇宙航空研究開発機構の設置法改正のたちの悪さに ついてどこまで正しく国民に教えてくれるだろうか。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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