□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年12月28日第926号 ■ =========================================================== 環境影響報告書持ち込みを深夜に強行した大失策 ========================================================== きょうの朝刊は間に合わなかったので何も報じていない。 環境影響評価書の提出を宅急便で届けようとしたが反対派の 抵抗にあって引き返したという事だけしか報じていない。 これだけ問題になった環境影響報告書だ。本来は防衛大臣が 沖縄県知事に会って手交すべきものを、よりによって宅急便で 送りつけ、責任を沖縄問題とは何の関係も無い運送業者に委ねた。 この強引さにさすがのメディアも批判的だ。 これで年内の手交は困難になったと書いている記事もある (12月28日読売)。 ところが、その後事態は急転した。 防衛省は28日の未明4時過ぎに報告書送付を強行した。 これは大事件だ。 こ れに対する反応はまだ詳しくは報じられていないがが、沖縄 住民の反発は必至だ。 明日の各紙はこれをどう報道し、解説して見せるのだろうか。 私の直感は、この未明の強行送付は、あの暴言官僚の時よりも 大きなダメージを野田民主党政権に与えるに違いない。 そしてその怒りは報告書を受け取ると発言した仲井真知事にも 向けられるだろう。 仲井真知事はますます辺野古移転に強く反対せざるを得なくなる だろう。 これで普天間移設はますます困難になった。 誰がこのような大失策をおかしたのか。 それこそが最も興味あるところである。 それは防衛官僚の暴走か。あるいは野田首相まで了承したシナリオ 通りか。 確かに野田首相はオバマ大統領との関係で年内提出を命じたかも しれない。 一川大臣はその首相の命令を忠実に実行しようとしたかもしれない。 手渡しではなく、送りつけるところまでは野田首相も一川大臣も 了承したことは間違いないだろう。 問題はその後だ。 反対派の抵抗にあって27日には届けることが出来なかった。 それを知って野田首相はどう判断したのだろうか。 丁度、そのタイミングは野田首相がインドへ赴くタイミングと重な っていたはずだ。連絡ミスがあったのだろうか。 防衛官僚はそれを一川大臣や野田首相に報告し、深夜の強行を相談 したのだろうか。 それに対して野田首相や一川防衛相はどう判断し、どういう指示を 出したのか。 まさか防衛官僚が一存で深夜の持込を強行したとは思えない。 その一方で野田首相や一川防衛相が、だまし討ちでもなんでもいい から深夜に搬入してしまえ、住民の反発がどんなに大きくても、責任 は自分で取るから強行しろ、などと命じたとも思えない。 野田首相や一川大臣の日頃の言動を見ていると、とてもそんな度胸 があるとは思えない。 とするとその真相はどのようなものだったのか。 なんとしてでも年内に送りつける必要がある、という了解があり、 それを実施するやり方は官僚に任されていた、そして悩んだ末に防衛 官僚は困り果てて深夜の搬入になったのだろうか。 おそらくこの問題は政府部内で大騒ぎになっているだろう。 野田首相や一川防衛大臣が沖縄の民意を読み間違えたのか。 あるいは防衛官僚の浅知恵が野田首相や一川大臣を窮地に追い込ん だのか。 それとも素人一川大臣にその責任のすべてがあるのか。 どうせ年明けの国会前には更迭必至であるから、すべての泥をかぶっ て引責辞任するつもりで決断したのか。 いずれにせよ、深夜に環境影響報告書を強行に運び込んだ事は、 これまでのすべての失策を上回る大失策となって野田政権に重くのし かかっていくだろう。 年末の大事件がまた一つ増えた。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

新しいコメントを追加