□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年12月27日第922号 ■ =========================================================== 仮設住宅で孤独死する国民を救えないこの国の政治 ========================================================== 新聞を毎日読んでこの国の政治を批判している私だが、この記事を 目にした時ほどやるせない気持ちにさせられたことはなかった。 行政の無能さ、非情さにこれほど腹立たしい思いを抱いたことは なかった。 政府批判し続ける無力感をこれほど痛感したことはなかった。 12月26日の毎日新聞「避難の現場から」が次のように伝えて いた。 福島原発事故で故郷を追われた福島県双葉町の67歳の男性が、 白河市の仮設住宅で孤独死した、と。 左官業や農業で生計を立ててきたその男性は3月11日津波に 流された。 一命を取り留めたが、家族、自宅、故郷を一度に失い避難生活 を余儀なくされた。 9月まで避難していた猪苗代町のホテルでは、「お世話になって いるお礼に」とホテルの庭や道の草刈ボランティアに精を出し、 この夏は炎天下で汗を流した。 悲しみを飲み込み毎日ボランティアに打ち込むその男性に「自分 も頑張らねば」と思った人は多かったと、皆が当時を振り返る。 ホテルの避難所は9月末で閉鎖され、その男性は白河の仮設住宅 に移り一人暮らしを送っていた。 ホテルでともに避難生活をしていた約130人が再会して一夜を 過ごす集まりを楽しみにしていた前日だった。 冷え込んだ朝、風呂場で心臓発作を起こしたとみられる。 仮設住宅を提供すればいいというものではない。 人間に必要なのは人間らしい暮らしだ。 ともに助け合いあうコミュニティーだ。 いまの政治に欠落しているのはそこに思いを馳せる温かさだ。 すべてを理屈と自己弁護と責任逃れで解決しようとするいまの政治。 その政治に群がる政治家や官僚からは決して日本の再生はない。 犠牲者はこの男性だけではないに違いない。 報じられていない犠牲者は数多いに違いない。 権限と予算を地方住民に与えて彼らの手で「もう一つの日本」を つくるしかない。 それがいつまでたっても実現しないのは、地方自治体の首長も職員 もまた政治家であり官僚であるからだ。 しかし私はあきらめない。 日本を救うのは地方からの自立しかない。 それを実行しようとする首長は必ずあらわれると思っている。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

新しいコメントを追加