□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年12月12日第880号 ■ =========================================================== プーチン氏に孔子平和賞を授与した中国を嗤う =========================================================== 12月9日の朝日新聞が報じていた。中国が「孔子平和賞」をロシア のプーチン大統領に授与することにしたと。 「孔子平和賞」とは中国の民主活動家、劉暁波氏が受賞した「ノーベル 平和賞」に反発して昨年末に創設されたという。 プーチン大統領に「孔子平和賞」を授与した理由は「北大西洋条約機構 (NATO)によるリビア空爆に反対し、世界平和に貢献した」からだと いう。 悪い冗談だ。 自国民に軍隊を向けて殺した天安門事件を起こした国。 国内の少数民族を武力で弾圧する国。 そんな国がつくる「孔子平和賞」などういうものにどういう価値がある のか。 同じく自国民に軍隊を向け、チェチェン攻撃を行うような国の大統領が 受賞する「孔子平和賞」とは何か。 それよりも中国やロシアがリビア空爆に反対したことが世界平和に貢献 したと言うのか。 私は日本が大震災と福島原発事故で混乱していた3月21日と22日の メルマガ第195号、196号において、リビアに対するNATOの攻撃 はやむを得ないと書いた。 カダフィが自国民を軍隊で攻撃し、放置すれば犠牲が増え続くに至って は国際社会による一致した武力制裁やむなしと書いた。 その時、絶対平和主義とでも呼ぶべき平和を願う読者から、武力行使は いかなる意味でも許してはいけない、それを認めるような天木さんには 失望した、メルマガの読者を直ちに止める、という意見が寄せられた。 メルマガの読者を止めるのは自由だが、失望させたことは残念だと 思った。 そして本当の平和主義者とはどちらか真剣に自問自答した。 冗談ではなく、その時真剣に考えてみた。 そしてやはり自分の意見が正しいと確認した。 絶対平和主義の考え方は尊い。 それは人類が到達すべき究極のゴールだ。 憲法9条はその理想を掲げ、それを目指すことを我々に求めていると 思う。 しかし、残念ながら国際政治の現状はいまだその理想に達していない。 だからこそ国連憲章は安保理決議による集団安全保障体制を求めて いるのだ。 それが戦後の国際社会のルールであり、憲法9条もまた国連憲章を 前提として作られている。 あの時リビアのカダフィのような人物を排除できなければ国際社会は 無法者に無力ということになり、憲法9条を変えて自衛軍を持たなけれ ば国の安全は保てないと言う改憲論者に正当性を与えることになる。 すなわち国連による集団安全保障体制を正しく機能させない限り憲法 9条を守れないのだ。 そしていま私はこの考えの正しさを再確認した。 リビアへのNATO空爆に反対した中国が、同じく反対したロシアの 大統領に平和賞を送った。 彼らが平和主義者というのなら私は平和主義者と呼ばれなくても 構わないと思っている。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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