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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

米国のイラン石油輸入停止要求と蟻地獄の中の日本
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年12月3日第850号 ■     =============================================================   米国のイラン石油輸入停止要求と蟻地獄の中の日本                                           ============================================================  おそれるものが来たというべきか。  それともいずれこうなることはわかっていたというべきか。  ついに米国がイランからの原油輸入停止を日本に求めてきた。  そのあまりの衝撃に、これを報じるメディアもなぜかその扱いを わざと小さくしているように思えるのは私の考え過ぎだろうか。  12月3日の報道では読売と東京新聞だけが比較的大きく報じて いるだけだ。  日米同盟関係から自立しない限り日本は蟻地獄から抜け出せない。  これこそが私が「さらば日米同盟」(講談社)で強調した事だ。  TPP議論の時によく言われたことの一つに「交渉力」がある。  日本の国益を守るために米国と交渉することは当たり前で、最初 から交渉をしないなどという敗北主義はありえない、と。  これは米国と言う国を知らない者の戯言だ。  米国と言う国は、一つ譲れば他で譲歩を勝ち取るということが通用 しない国だ。  ましてや日本のように対米重視を念仏のように唱える従順な国に 対しては米国の態度は一方的であり、とどまる事を知らない。  日本の対米交渉にはあれを譲ってこれを取るなどという事はありえ ないのである。  「あれかこれか」ではなく、「あれもこれも」寄越せ、なのである。  今度のイランからの原油停止要求もその好例だ。  イランの石油といえばアザデガン油田の放棄という苦い経験を日本 は持っている。  せっかく手に入れたイランの石油権益を米国の圧力で日本は手放さ ざるを得なかった。  だからそれで勘弁してもらえると考えるのは甘い。  今度は日本の原油輸入の1割を占めるイランからの輸入停止要求で ある。  「米国が輸入削減まで踏み込むとは」などと経済産業省の幹部は 当惑しているという(12月3日読売)。  見当違いだ。米国の理不尽な要求は今に始まったことではない。  日米同盟か石油か日本政府は苦悩しているという(12月3日産経)。  それはウソだ。  日米同盟をすべてに優先する日本政府だ。イラン石油の輸入停止しか 選択の余地はない。  苦笑してしまったのはこれを報じる12月3日の産経新聞のつぎの くだりだ。  「すでに、フランスのサルコジ大統領が先週、野田佳彦首相に原油 輸入停止などを求める書簡を送ったが、日本政府は要請に応じていない。 だが、要請元が米国となると事情は異なる・・・」  ここまで対米従属を認めてしまってはもはや返す言葉はない。  日本は惨めな国になってしまった。   このままでは米国の果てしのない要求を前に、蟻地獄の中で苦しみ 続けなければならない。  いじめられつけてきた弱者が最後に暴発するよう、日本国民の対米 感情が爆発する前に、日米同盟から自立して健全な日米関係を構築しな ければならない。  それこそが政治家、官僚のつとめである。                           了   ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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