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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

オリンパス事件の報道に見る日本のメディアの劣化
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年12月3日第849号 ■     =============================================================   オリンパス事件の報道に見る日本のメディアの劣化                                           ============================================================  オリンパス事件が発覚した直後、私は報道を読んでも何もわからない、 報道している者もわかっていないのではないか、と書いて読者とともに この問題を考えたことがあった。   そしてその後の事態の展開によって、それがオリンパスという会社の 損失隠しであったことが明らかになった。  しかし、それでもまだオリンパス問題は不明な事が多すぎる。  なぜオリンパス事件は長引いているのか。  なぜ政府・金融庁はみずから調査に乗り出さないのか。  これほどの企業犯罪にもかかわらずなぜ上場廃止という声が聞かれ ないのか。  正義の人である英国人元社長は、なぜ委任状争奪戦などという強硬 手段に訴えてオリンパス経営陣の総交代を迫るのか。  これから書くこともその一つである。  12月3日の東京新聞「本音のコラム」でふるまいよしこという北京 在住のフリーライターが「不透明な情報」と題して次のように書いて いた。  西洋のメディアから、なぜ日本ではオリンパス事件のようなことが 起きた時株主が騒がないのか?とよく聞かれることがある、と。  この問いに対してある日本のビジネスマンが教えてくれた、オリン パスの大株主は同業他社であるからだ、と。  これらの大株主は含み損をこうむっているはずだが、騒いで自社へ 飛び火するのが怖いのだ、と。  そしてふるまいよしこ氏は次のように書いている。  「支え合う日本社会、しかし、そこは不透明だ」、と。  この記事を読んで私は6月末の東電の株主総会の事を思い出した。  福島原発事故責任を厳しく追及されるはずの東電の株主総会が、一部 の個人株主の追及にもかかわらず株主の賛成多数で、何事も無く終わっ てしまった。  その理由が東電の大株主である企業が株主総会に出席しないまま、 委任状を預けて議決を一任したからだ。株式の持合という名のもたれ 合いである。  そしてふるまいよしこ氏は続けてこう書いている。  「・・・金融市場のこんな姿をメディアはあばくどころか、一般 ビジネスマンですら知っている情報をまな板に載せることをしない。 だから人々は自分で情報を求めて判断するようになった。もし、記者 たちが取材慣れをして『それが日本だ』と感覚をマヒさせていれば、 メディア離れはますますひどくなるだろう」、と。  オリンパス事件が長引く理由の一つは日本のメディアの追及不足に ある。  知っていて書かないのか、能力が無く正しいことが書けないのか。  いずれにしても日本のメディアを見ているだけではオリンパス事件 は何もわからないということだ。  それは今も、事件が発生した直後も、何も変わっていない。                              了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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