□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年11月16日第806号 ■ ============================================================= 孫正義社長は脱原発社会の実現に向けて新党をつくったらどうか ============================================================= 菅直人を持ち上げて脱原発、再生エネルギー社会の実現をあれほど 唱えていた孫正義はいま何をやっているのだろうか、彼もまた食わせ 者だったのか。 そう思っていたら11月16日の新聞が報じていた。 ソフトバンク社長の孫正義氏が経団連の提言に猛反発したと。 各紙が報道する内容はおおよそ次の如くだ。 孫正義社長は15日、経団連の理事会終了後に記者団に対し明らか にした。11日に経団連が発表した「エネルギー政策に関する提言」に ついて、それが原発の再稼動を求め、自然エネルギーなどの促進に非常 に消極的な内容であったため、断固反対だと机を叩いて抗議した、と。 多くの国民が原発について不安な気持ちがある中で、実に問題だと反発 した、と。 これが事実としたら私は孫正義社長を見直す。 今でもここまで強く脱原発を貫く企業人を私は知らない。 孫正義社長は記者から聞かれてこう答えているという。 (経団連脱退の気持ちはあるが)脱退はいつでも出来る。もう少し 内側から異議を唱えていくことも必要と考えている、と。 無駄なことだ。 経団連を内部から変えていくなどという事が出来るはずがない。 ましてや経団連が孫正義氏の意見に従って変わるはずがない。 孫正義氏は、もし本気で脱原発、再生エネルギー社会をつくろうと するならば、今すぐ自らの政党を立ちあげてその思いを実践するべきだ。 脱原発、再生エネルギー問題は、共産党や社民党など左翼・イデオ ロギー政党の専売特許だった。 あたらしい政党をたちあげようとしているみどりの党もまた既存政治 の勢力だ。 既存政党、政治勢力がいくら脱原発、再生エネルギーを訴えても 国民運動には発展しない。 それは国民が、彼らが唱える脱原発、再生エネルギーは、彼らの政治 勢力拡大の手段でしかないと色眼鏡をかけて見ているからだ。 彼らの政治的活動に利用されるだけだと考えるからだ。 孫正義氏は、成功した企業家として、その資産をつぎ込んで新党を つくり、自らの手で脱原発、再生エネルギー社会の実現に向けて動き 出す時だ。 まったくあたらしい展開が生まれることになるかもしれない。 日本の閉塞状況を打開するきっかけになるかも知れない。 孫正義もまた試されている。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説
天木直人(元外交官・作家)