□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年11月7日第782号 ■ ============================================================= 誰も気づかない国際協力機構(JICA)の膨大な税金の無駄遣い ============================================================= 私は外務省時代、経済協力をながく担当していた事を書いた。 だからこういう記事を見つけると誰よりも強い関心を抱く。 11月7日の東京新聞に次のような小さな記事が載っていた。 すなわち国際協力機構(JICA)で派遣される青年海外協力隊の職員 らが、「アラブの春」で中東に混乱が起きたため、日本に退避させたり 一時帰国させられたりしたという。 それはいいとして、その時に「待機手当て」というものが一律に支給 されていたという。その金額が約1億4千万円に上るという。 数ヶ月間自宅で待機していた青年協力隊の隊員の中には、さすがに 「税金の無駄遣いでは」と戸惑う者もいたという。 隊員の中には「やることもなく実家で過ごし、手当てで仲間の隊員ら と国内旅行を楽しんだ」と明かす者もいると言う。 私は外務省で経済協力局企画官としてJICAを監督する立場にいた ことがある。 すでにその時からJICAの贅沢なカネの使い方については目にあまる ものがあった。 すなわち拡大一途のODA予算にともなって、贅沢な事務所ビルを借り 上げたり、職員の頻繁な出張を繰り返し、不当に長い出張日程を組み、 ビジネスクラスを常用し、それをファーストクラスにさらに格上げさせた りなどである。出張経費の中には潤沢な予備費が必ず含まれていた。 外務官僚はそんなJICAを利用してその予算を財布代わりにしたり した。 いまの緒方貞子JICA理事長は、外務省に担がれたそんなJICAの 広告塔である。 84歳にもなって再任される背景には、次の理事長職を外務官僚OBに 引継ぐまでの時間稼ぎがある。口を滑らせて自分でそれを認めている。 JICAはそんな無駄遣いの伏魔殿であるからこそ、外務省はODAの 減額に抵抗し、組織改革に反対し、事業仕分けにも生き延びようと政治的 工作を繰り返すのだ。 いつまでたってもこの国の官僚の税金の無駄遣いはなくならない。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説
天木直人(元外交官・作家)