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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

TPP騒動は八百長だったかどうか、それが11月10日にわかる
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年11月6日第778号 ■     =============================================================   TPP騒動は八百長だったかどうか、それが11月10日にわかる                                             =============================================================  野田首相は11月10日夜にTPP参加表明についての政治判断を 発表するという。  この野田首相の記者会見ですべてがわかる。  断っておくが、これでTPP騒動が終わりになるということではない。  それどころかTPP騒動はその後もさらに騒ぎが大きくなって続く だろう。  なぜならば、いくら野田首相が交渉参加をオバマ大統領に表明しても、 米国の都合で90日以上もの間、交渉に参加させてもらえないからだ。  その間、国内では賛否両論の議論がさらに激しさを増し、TPP参加 によって打撃を受ける関係業界の反対運動がエスカレートするからだ。  私がここで「すべてわかる」と書いたのは、「TPP騒ぎの八百長 度」のすべてがわかるということである。  まず野田首相の八百長度がわかる。  繰り返して書いてきたように、野田首相には、オバマ大統領に「参加 できませんでした」と伝える選択ははじめから皆無だった。  彼にとっては、TPPが日本経済や国民生活にとって為になるかどう かの議論など関心はない。  鳩山・菅両首相の間に揺らいだ日米同盟の信頼を取り戻すこと、すな わち対米従属の忠誠度を表明することしかないのだ。  それを野田首相は10日夜にどこまで正直に国民に白状するか。  それともどういう言い方でそれを誤魔化すか、その発表振りで野田 首相の八百長度がわかる。  次のこの国の大手メディアの八百長度がわかる。対米従属度がわかる。  そもそも、11月10日に野田首相が正式発表をすると大手メディア は当然のように報じているが、野田首相は一言もそのことを明言して いない。  「最終的には私の政治判断が必要になる。その時期がきたら判断 したい」と言っているだけだ。  それを大手メディアは当然のように11月10日に記者会見で発表 すると書いている。  しかもそのことはとっくの昔から繰り返し報道されてきた。  つまりシナリオは出来ていたのだ。それを大手メディアは知っている のだ。  果たして大手メディアは10日夜の野田首相のTPP参加表明の発表 振りを翌日の11日の紙面でどう報じるか、おそらく予定稿は出来て いるに違いない。  その報道振りで大手メディアの八百長度がわかる。  三番目にTPP反対派議員の覚悟がわかる。  あれほど強く反対してきたTPP反対派議員である。  その反対を一蹴して野田首相は政治決断をするのだ。  いやしくも政治家であれば、その時点で即刻離党表明をし、あるいは 連立政権離脱を表明しなければウソだ。  山田正彦や亀井静香の本気度、あるいは八百長度がわかる。  最後に国民の八百長度がわかる。  TPPの是非は、要するに対米従属に甘んじるか、日本が米国から 自主、自立するかの選択の問題である。  従ってTPPに反対することは日米同盟からの自立を求めることだ。  TPPに反対しながら日米同盟は重要であると、もし反対派の国民が そう考えるのであれば、その国民のTPP反対は八百長であるという ことだ。  11月10日はこの国の八百長度がわかる日である。  私はその日を楽しみにしている。                            了                                ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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