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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

ソウル新市長について書いた週刊新潮の櫻井よし子の記事に思う
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年11月3日第773号 ■     =============================================================   ソウル新市長について書いた週刊新潮の櫻井よし子の記事に思う                                             =============================================================  私は「もうひとつの日本」を提唱した時、同じようなこころみが 韓国のソウルで「幸福村」として立ち上がっていた事を知って、それを メルマガで紹介した。  それを読んだ読者の一人から、その「幸福村」をつくった人物を 知っているから「もうひとつの日本」と接点が持てるように働きかけて みてはどうかという投稿が届いた。  その後、その人物がソウルの市長選で野党統一候補となった朴元淳氏 であることを知って驚いた。  その朴元淳氏が与党候補を破ってソウル新市長となった事でもっと 驚いた。  このソウル市長選の結果について私はTPPとの関連で何度も書いた。  この選挙結果は日本のTPP参加問題に一石を投じることになる だろう。  なぜならば朴氏は米韓AFTや米韓同盟を推進する李明博大統領 率いる韓国与党のアンチテーゼだ。  来年の韓国の大統領選挙を占うとされたソウル市長選挙で朴氏が勝利 したことにより、米韓FTAへの反対論が韓国で勢いづく。  米韓FTAの反対論が韓国国内で勢いづけばTPPの矛盾もまた浮き 彫りにされる。  これはTPPや日米同盟を推進する野田民主党政権にとってまことに 都合が悪い。  だからこれほど重要なソウル市長選挙の結果にもかかわらず、野田 政権を支え、TPPや日米同盟を推進しようとする日本の大手メディアは、 朴氏の勝利をことさらに無視しようとしている、と何度も書いた。  そんな中で、評論家の櫻井よしこ氏が、発売中の週刊新潮11月 10日号「日本ルネッサンス」で、はじめて大きくこのソウル市長選挙 の事を大きく取り上げた。  私はそれに注目した。  日本の極右・反動に担がれた櫻井よしこ氏だから、朴元淳氏を「純血 左翼」と決めつけて悪し様に書いている。  そのことには私は驚かない。  私が櫻井氏の記事で注目したのは次の二点だ。  ひとつは櫻井氏が今度のソウル市長選の衝撃を素直に認めている事だ。  朴氏が主導する「参与連帯」という政治運動が韓国社会に浸透している 事を認め、来年の韓国は保守党が負けるだろうと認め、そして韓国の対日 政策が一変するだろう、と認めていることだ。  二つには、左翼の朴元淳氏が2000年に3ヶ月日本に滞在した時、 日本の左翼政党が(韓国と違って)新しい世代を捉えることに失敗した のではないか、という印象を持ったというエピソードを紹介している 点である。  つまり日本の共産党や社民党ではだめだという事を朴氏は2000年の 時点で既に見通していたという事である。  だから、その櫻井よしこ氏の記事によれば、朴元淳氏の率いる参与連帯 が07年に日本支部を作ったとき、共産党や社民党ではなく、民主党参院 議員の大河原雅子氏の事務所(千代田区飯田橋)に開設したのだ。  しかし民主党もまた朴元淳氏の参与連帯の受け皿になり得ない事は 明らかだ。  やがて立ち上がる我々の「もうひとつの日本」の動きに、朴元淳氏の 参与連帯が注目することになるのは間違いない。  来年は「もうひとつの日本」にとって飛躍の年になる予感がする。  註 ウェブサイト「もうひとつの日本」はまもなく一般公開しますので    是非参加してください。                                了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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