□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年10月28日第756号 ■ ============================================================= 世論に見事に喝破されたTPP擁護論の欺瞞 ============================================================= 次の文章をまず黙ってお読みいただきたい。 「環太平洋連携協定(TPP)について、交渉に参加して日本に有利 な仕組みにすればよいという意見がある。交渉担当の閣僚や官僚が、 日本の国益保護と拡大を本気で目指していれば同意だ。だが、私は彼ら の能力や意思を疑っている。 その理由は、沖縄の普天間飛行場問題で、米国に対する彼らの仕事ぶり にある。鳩山政権時に、外務、防衛両相は早々に県外移転を断念。官僚に 至っては面従腹背どころか、日本の要請に安易に妥協するなと米国に進言 さえしている。とても国の公僕とは思えない。 TPPは交渉国の経済規模からして、実質的に日米の二国間交渉である。 政治家や役人が米国に日本の国益を主張できるとは思えない。一度交渉に 入れば、撤退する可能性は低い。彼らは『撤退したら日米関係が悪化 する』と言うだろう。普天間と同じだ。私はTPP交渉入りに反対する」 これは私の意見ではない。10月27日の東京新聞の投稿欄に掲載 された、茨城県つくば市在住の画家、与那覇大智44歳の意見だ。 一字一句すべてそのまま引用して紹介させてもらった。 しかし、その意見は見事に私の意見と一致する。 あえて違うとすれば、「(一度交渉に入れば撤退する)可能性は低い」 と言っているところを「可能性は皆無」と言い換えるぐらいだ。 恐るべし世論。ここまで世論は気づいているのである。 もはや政治家、官僚、御用学者は、そして何よりも権力に擦り寄る 大手メディアは、おためごかしの意見をもっともらしく語るものなら、 たちどころに世論に見抜かれ馬鹿にされるということだ。 沈黙の世論をなめてはいけないということである。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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天木直人(元外交官・作家)