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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

放射能測定をしない荒川区に思う
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年10月15日第724号 ■     =============================================================   放射能測定をしない荒川区に思う                                                             =============================================================  東京都内23区の中でただ一つ、荒川区だけが放射線量の測定は「必要 ない」との方針を打ち出しているという。  10月15日の東京新聞「ニュースの追跡」で知った。  もちろん住民からは不満の声が出ている。  荒川区の隣接区では軒並み国の暫定規制値を超えるセシウムが検出され ている。  住民のみならず商店主らからも、風評被害をおそれて測定を求めている。  放射線量がわからなくては除染もできない。  それにもかかわらず西川太一郎区長(69)は保育園の運動会の挨拶の なかで、「放射能の心配はない」、「食べ物も安全で何の心配をない」と 保護者に呼びかけたという。  区議会の場で荒川区の総務企画部長は次のように答弁したという。  「マスコミではある意味ヒステリックというぐらいの非常にいろいろな 情報が流れた。そうした中、荒川区としては専門性が必要と考える」、 「安易に私どものような素人が測定する事自体が、案外リスクがある」  その東京新聞の記事はこれで終わっている。  東京新聞のその記事は、なぜそのような事が荒川区に限って許されるの か、その理由については何も書いていない。  この記事を読んで私は二つのまったく無関係な事を思った。  ひとつは自治体の長は、たとえ区長であっても、その気になれば実は かなりの事ができるということだ。  このような区長と正反対に、今度の原発事故への正しい対応策を自治体 の長が積極的にどんどん進めて行けば、あるいは住民の不安や苦悩も かなり解決できたのではないか。  二つ目に考えた事は、放射線被ばくについての法律が不備であるために、 いつまでたっても対応策が曖昧に放置され、あやまった対応についての 免責が許されるということである。  法律の不備についてはすでに様々なところで指摘されている。  たとえば田原総一朗は10月7日号の週刊朝日で「放射性物質を撒き散 らすことが『合法』の日本」と題して次のように書いていた。  福島原発事故で様々な放射性物質が広い地域に大量に撒き散らされたが、 その事自体は、法律になんら抵触しない、つまり、合法なのだ、と。  1986年にチェルノブイリ原発が爆発した時、当時のソ連でさえ、 爆発後まもなく、放射性物質の放出は法律で取り締まられることになった。 放射線を浴びて健康を侵害された人々には国家が補償することになった。 だが日本では事故から6ヶ月以上たった今も放射性物質の放出は合法の ままだ、と。  この事について私(田原)は民主党幹部や関係省庁の官僚に取材して 見たが、誰も答えられなかった、官僚機構は縦割りで、どの省庁も厄介な ことは避けようするばかりだ、と。  良心の研究者である小出裕章助教も、日本には「放射能取扱いの法律が ないことが問題」と盛んに語っている。  それにもかかわらず、おそらくこのままでは原発事故後の放射線対策に ついて何の立法措置も取られることはないだろう。  すべてが曖昧で不安定なままにいたずらに日にちが過ぎていく。  しかし放射性物質は長きにわたって減ったりなくなったりするものでは ない事を、もはや我々は知っている。  ということは、日本は放射線汚染問題の苦悩から半永久的に逃れられ ないということだ。  TPPだとか武器輸出三原則の緩和だとか増税だとか騒いでいるが もっと深刻な事が放置されていてはどうにもならない。                                了   ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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