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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

「海賊党」のようなものが日本で起こればおもしろい 
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年10月9日第709号 ■     =============================================================  「海賊党」のようなものが日本で起こればおもしろい                                                 ===========================================================  手元に届いた「アジア記者クラブ通信」第231号に興味深い記事を 見つけた。  大阪大学の木戸衛一助教授が書いている「ベルリン市議会選挙を振り 返る」という記事だ。  木戸助教授とは平和活動を通じて知り合った仲だ。そのよしみで目に とまった。  その記事は、9月18日にドイツの首都ベルリンで行われた市議会選挙 を分析し、ドイツの左翼政党(社会民主党および左翼党)の退潮と、緑の 党の躍進で、ドイツの首都ベルリンで社民党と緑の党の連合政権が出来た 事を伝えている。  ドイツの政治を研究している木戸助教授にふさわしい記事だと思って 読んだ。  しかし私が注目したのはそのようなドイツの政治状況についてではない。  今度の市議会選挙で群を抜いて躍進した「海賊党」という耳慣れない 政党こ俄然興味を持った。  木戸助教授は要旨こう書いている。  今回13万票(註:全得票数の11.7%)を獲得してベルリン市議会 への進出を果たした(註:152議席のうち15議席)海賊党は、200 6年に結党したスウェーデンの海賊党を起源に持つ政党である。その党名 は反著作権団体「海賊事務所」に由来する、と。  ドイツの海賊党は、1981年にハッカーを糾合した「カオス・コンピ ューター・クラブ」を源流に、2006年に海賊党が国際的なネットワー ク「海賊党インターナショナル」を設立したことに呼応して誕生した、と。  2009年にドイツ政府が児童ポルノサイト閉鎖法案を成立させたこと を機に、ウェブサイトの検閲を自分たちの生活領域への国家権力による 侵害とえ、反対運動を起こしたことで一気に有名になり、支持を広めた、と。  その主張は、自由なインターネットへのアクセス、インターネットの自由 なコピー、近距離公共交通での自由な通行、マリファナの合法化、ベーシッ ク・インカムなどである、と。  ベルリン市議会選挙後の9月22日に初めて開かれた海賊党議員団の会合 では、最年少19歳、平均年齢34歳と若さが際立つ、と。「政治の透明性」 を訴えてきた立場から、それを一般公開しただけでなく、ネットで中継し、 ツィッターで様々な反応を呼び込んだ、と。  私が注目したのは、ドイツの世論調査では海賊党に好意的な世論(37%) が批判的な世論(30%)を上回り、左翼党支持者の32%、緑の党支持者 の18%が次は海賊党に投票するかもしれない、と考えているという事実だ。  木戸助教授は、これを、評して、「デジタル・インターネット革命の意義 に着目したプラグマティズムとともに、既成政党のコミュニケーション能力 の低下の反映であり、もはや『緑』も『権威』と化してしまった事を印象 づけた」と書いている。  木戸助教授は、果たして海賊党はドイツ政治を変えられるか?と問いかけ た上で、「緑」と比べると海賊党には明らかに思想的基盤が欠けている、 海賊党からあまり深みのある発言は聞こえてこない、ドイツ政党制で確固た る地位を占めるには、難問が山積しているように思われる、と否定的だ。  しかし、私はこのような政党が日本でできたら面白いと思っている。  反権力、反不正義、平和、共生、判官びいきという明確な目的を掲げた インターネット政党であれば、それこそが権力に安住する既存政党を震撼 させる政党になりうるだろう。  それこそが今の日本に必要な政党ではないのか。 「もう一つの政党」である。                          了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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