□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年10月8日第705号 ■ ============================================================ 米国シンクタンクが語った米国の本音 =========================================================== 米ヘリテージ財団上級研究員にブルース・クリングナーという人物 がいる。 ヘリテージ財団とは73年に設立された保守系のシンクタンクだ。 米国のシンクタンクは米政府の政策決定に大きな影響力をもつ。ヘリ テージ財団もその一つである。 ブルース・クリングナー氏はその中でもアジア専門の上級研究員であり、 アジア情勢や、日本の対米政策を担当してきた有力者の一人だ。 そのブルース・クリングナー氏が10月8日の毎日新聞「ビュー・ポイ ント」に「野田首相への期待と懐疑」と題する評論を寄せていた。 その内容は、鳩山・菅民主党政権と違って米政府高官は野田民主党政権 に期待していると褒め殺し、今度こそ普天間問題を動かさないと中国の 冒険主義を許すことになる、と脅しをかけている。 聞き飽きたせりふだ。 しかし、私が注目したのはその事ではない。 彼が日本国民の前で口にした脅しの中に、日米同盟の本質にかかわる事 が二つ述べられていた。 ひとつは、野田外交に関して、果たして鳩山・菅の優柔不断な政策から 転換できるのか、実は米政府の中にも懐疑的な見方がある、として次の ように述べているくだりだ。 「・・・9月中旬、東京で会った民主党や自民党の議員らは、野田氏 が政策を前進できない理由を『理解してほしい』と口をそろえた。『党内 融和に集中しなければならない』、『次の民主党代表選や総選挙まで何も できない』、・・・日本が今後も同盟国であり続けられるかと疑問を投げ かける米高官さえいる・・・」 驚くべき発言だ。 日本の与野党の政治家が日本の安全保障政策はお手上げだと米国に泣き ついていると暴露したのだ。 その政治家の名前は特定されていない。しかしそれらは自明だ。前原で あり石破という与野党の安保議員たちだ。 野田首相がその日米安保政策を丸投げしている長島昭久首相補佐官も もちろんその一人だ。 メディアや国民の前では日米同盟は国是だとえらそうな事を言っている これら政治家たちが、野田民主党代表が決まったばかりだというのに、後 二年も総選挙がないというのに、次の民主党代表選挙や二年後の総選挙ま では政治決断できないと米国に告白しているというのだ。しかも9月中旬 と言う現在進行形の時点で。 もうひとつは、沖縄で反米デモが起こることに対する米国の次のような 懸念である。 「・・・日本が動かなければ米議会でグアム移転経費が削られ、海兵隊 の再編計画が白紙に戻される最初のドミノとなる可能性もある。グアム 移転協定が崩れれば沖縄で反米デモが起きる恐れが高まり、そうなれば 米議会は在日米軍を削減すべきだと声を上げるだろう・・・」 クリングナー氏は、知ってか知らずか、沖縄住民はグアム協定が白紙と なれば沖縄の在日米軍が固定化されるから沖縄住民が反米デモを起こすと 言っている。 だからグアム協定は守られなければならない、その協定に従って辺野古 沖移転が行なわれるよう今度こそ野田政権は決断しなければならないと 迫っている。 しかし大きな間違いだ。知っていながらそう言っているなら詭弁だ。 反米デモは普天間移転を強行した時にこそ激しく起きるのだ。 しかし、私が注目したところは、そのようなクリングナー氏の「ウソ」 ではない。 「沖縄で激しい反米デモが起きれば米議会は在日米軍を削減すべきだ と声を上げるだろう」というくだりである。 そうであれば沖縄住民の行なうべきことは唯一つだ。 沖縄住民を支援する国民がとるべき道は唯一つだ。 反米デモを起こし、それを支援すれば言いだけの話だ。 在日米軍は削減され、日米同盟はいやでも見直さざるを得なくなる。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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