□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年10月4日第695号 ■ ============================================================= 東電見直しに関する報告書の甘さを正面から指摘しない大手メディア ============================================================= 今日(10月4日)のトップニュースは政府の第三者委員会が野田首相 に提出した東電の経費見直し報告書である。各紙がこれを大きく報じている。 しかしどれを読んでみても隔靴掻痒だ。 とても十分な改革とは思えないのに、それを正面から指摘するものはない。 そんな中で東京新聞だけが、その社説で「延命の数字合わせだ」という 見出しで要旨次のように本質をついていた。 ・・・原発の廃炉費用として見込んだ額は1兆1500億円だが、メルト スルーの疑いがある深刻な事故の収束を一兆円程度で賄えるというのか。 加えて巨額の損害賠償額(4兆5千億)を見積もっているのに、それを 政府からの資金交付で相殺されるとして純資産の積算に反映させていない。 本来ならば当然債務超過になるはずなのに、なぜ不自然な資産超過とした のか。 それは債務超過に陥れば東電の法的整理が現実のものとなるからだ。最初 から東電延命ありきで財務状況の数字合わせをしたのだ。 一方で報告書は、「(柏崎刈羽原発を)再稼動しなければ4-8兆円の資金 不足が生じる」、「著しい値上げをしない限り事業は極めて困難になる」と まで言い切った。 結局は原発継続と負担の国民への押しつけである。 果たして野田首相はこの報告書をどう受け止めるか・・・ 要するに東京新聞の社説が言っていることはこういうことである。 そして大手メディアの報道はゴチャゴチャ書いて煙に巻いているが、 報告書の本質はこれに尽きると私も思う。 それにしても政府が決めた第三者委員会などというのはそれ自体が矛盾 ではないのか。 政府は先の臨時国会の最終日にあたる9月30日に、国会の中に原発事故 調査委員会を設ける法律を通した。 民間有識者による調査委員会が国会に作られるのは憲政史上はじめてで あるといい、国政調査権が行使できて、議事も原則公開であるという。 東電の見直しもこのような独立機関で行なわれるべきではないか。 いや、これでも不十分だ。かつて戦争責任を東京裁判と言う形でしか裁け なかったことが戦後の日本に禍根を残したように、今回の原発事故と、それ に対する国や東電の責任は、被災民という国民の手で裁く、これが実現し ない限り原発事故をきっかけに日本が変わることはできない。 そういう意見が読者から寄せられた。 私もまったくその通りだと思う。 それがもう一つの日本の出発点でもある。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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