□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年7月2日発行 第473号 ■ =============================================================== 菅首相の脱原発が試される玄海原発再稼動判断 =============================================================== 「なんとか形は作ったが、これでは『本気で実行する気がない』と宣言 しているようなものだ・・・」 これは7月2日の毎日新聞の社説「覚悟が伝わってこない」の書き出し である。 それはもちろん菅首相が「政治生命を賭ける」と繰り返して来た「税と 社会保障の一体改革」に対する後退を批判したものである。 しかし菅首相の「覚悟がつたわってこない」のは、もはやおよそすべての 菅政権の重要政策について言える。 その最大のものが脱原発であろう。 浜岡原発を止めた菅首相は本物の脱原発なのか。 それが常に疑われてきた。 そしてその真贋が玄海原発の再稼動問題についていよいよ明らかになる。 海江田経済産業相が佐賀県を訪れ、原発の安全性は確保されたとして 再稼動を要請した。電力不足が経済活動に与える悪影響を防ぐためだ。 これに対して古川康佐賀県知事が強烈なカウンターパンチを放った。 古川知事や佐賀県議会は玄海原発の再稼動については、最終的にはそれを 認める判断をしていると思う。 しかし、反対する住民の手前、直ちに海江田大臣の要請に応じるわけには いかない。 そこで菅首相にボールを打ち返したのだ。 菅首相みずから玄海原発の再稼動を希望しているのか、安全性を保証できる のか、それを確認してから判断するとして、菅首相の佐賀県訪問を求めたのだ。 果たして菅首相は佐賀県を訪れるのか。 訪れて自ら玄海原発の再稼動を古川知事や佐賀県民に要請するだろうか。 もし、玄海原発の再稼動を菅首相が要請するようだと彼の脱原発はいよいよ 嘘になる。 いまや菅首相の唯一の売りである脱原発の化けの皮がはがれる。 だからといって海江田経済産業相が要請した玄海原発再稼動を否定すれば、 この重要な原発問題をめぐって内閣不一致と責められ政権は崩壊する。 古川知事は狡猾だ。見事な作戦だ。 そのくせ玉を菅首相はどう打ち返す事が出来るのか。 菅政権末期の最大の見せ場である。 了

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