□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年7月2日発行 第470号 ■ =============================================================== 東宮大夫に決まった小町前駐タイ大使の人事に思う =============================================================== 外務省の元同僚であった小町恭士前駐タイ大使が皇太子ご一家のお世話を する宮内庁東宮職のトップである東宮大夫となった。 この人事が7月1日の閣議で了承されたと7月2日の各紙が一斉に報じた。 実は私はこのことを女性週刊誌の記者からの電話で昨日知った。 この人事についてどう思うか、小町氏は適格者なのか、コメントを聞かせて 欲しいという突然の電話であった。 小町氏は1969年にともに外務省に入省した同期生の一人だ。宮本雄二 前中国大使や、田中均元北朝鮮担当外務審議官らとともに京都大学法学部 出身の同期生でもある。 入省直後は同じ独身寮で1年を過ごした仲だ。 そういうよしみから私にコメントを求めてきたのだ。 私のコメントはその女性週刊誌の記者をがっかりさせたものであったに 違いない。 特段の悪口を言わなかったからだ。 実際のところ、彼は実直な人間だ。人柄もいい。 外務省が機密費問題で大揺れだったころ官房長として組織防衛に奔走した ことがあったが、それは組織人として当然だろう。 前任の野村一成氏と同じロシア語専門家であり、野村氏とともに雅子様の 父親である小和田恒駐ソ連大使の下で働き、小町氏自らがオランダ大使の頃に 療養で滞在した雅子様をお世話した縁もあるらしい。 それやこれやで決まった順当な天下り人事に過ぎないのだ。 週刊誌のその記者は、それでも何か面白い話はないかと食い下がったが、 それ以上の何もない、と言ったら残念そうに電話を切った。 その後で私は考えた。 おとなしく官僚をやっていれば恵まれた人生が保証されているもんだな、と。 新聞に出ていた彼の経歴を眺めて思った。 本来ならばロシア大使になるべきところを、人事の都合で、彼の経歴とは何の 関係もないオランダ、タイと言う国の大使を歴任し、その後一年近く給料を貰い 続けながら待命でブラブラし、そして65歳になって東宮大夫になって70近く まで生活が保証される。 ここまで日本経済が厳しくなり、民間企業が生き残りに死に物狂いになり、 そして国民生活が苦しさを増す一方で、この優雅な人生はひときわ目立つ。 やはりこの国は官僚天国なのだ。 このコメントこそ女性週刊誌の記者に話すべきだったと、電話を切った後に 思ったけれどもう遅かった。 了

新しいコメントを追加