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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

 東電株主総会から見えてきたもの(後)
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年6月29日発行 第464号 ■     ===============================================================    東電株主総会から見えてきたもの(後)  ===============================================================  先日講演を頼まれて札幌を訪れた時、北海道でイラク派兵違憲訴訟に り立ち上がった故箕輪登衆院議員を支えた一人と久し振りに思い出話を する機会があった。  その時に箕輪さんにまつわる興味深い話をいくつか聞くことになった。  箕輪さんはイラク派兵は違憲だと、かつての自民党の主要議員や総理 経験者に手紙で訴えたところ、貴重な意見をありがとうございます。参考 にさせていただきます。と丁重な返事をよこしたのは橋本龍太郎元首相 ただ一人だったという。  訴訟を起こしたために、それまで親しかった自民党時代の協力者がみな 離れて行ったという。  それらの箕輪さんの話の中で印象深かったのは、箕輪さんが、「国家 権力の犯罪を阻止するもっとも有効な手段は訴訟に訴えることだ、政治家 は訴訟に驚くほど弱い」、と述べていた、というエピソードである。  そしてその言葉を思い出させる記事を6月29日の産経新聞に見つけた。  「山河有情」というコラムで元検事総長の但木敬一(ただき けいいち) 氏が次のように書いていた。  ・・・「何人も、公務員の不法行為により、損害を受けたときは、法律の 定めるところにより、国又は公共団体に、その賠償を求めることができる」 (日本国憲法第17条)。この規定は憲法草案にはなく、刑事補償請求権 とともに、衆議院の修整で付加された純日本製の規定である。明治憲法下 においては「国家無答責の原則」が支配し、公権力の行使によって国民に 損害が発生しても、損害賠償請求を認めないという制度となっていた・・・  公務員が規制できる権限を持っているのに、十分に行使せず、その結果、 国民に損害が発生したような場合・・・国賠の対象となる・・・  原子力発電については政府はあるとあらゆる規制権限を持っている・・・ 東日本大震災が原子力損害賠償法にいう「異常に巨大な天災地変」に当た れば、法的には、東京電力は損害賠償責任を免れ(るが、その場合は)国が 損害賠償の矢面に立つことになる。逆にこの程度の大震災や津波は予見 すべきであるとすれば、規制の権限を行使することにより原子力発電の安全 を確保すべき国の国賠上の責任が問題にされるのは当然である・・・いずれ にせよ国は自らの責任から逃げてはいけない・・・  かつての水俣病や、今回の肝炎被害のように、原発被災者は、最後は訴訟 に訴えてでも補償を求めるべきだ、国はそれに応える責任がある、と、元 検事総長は言っているのである。  原発問題は東電の株主総会だけで終わらせてはならないということだ。  本丸は政治家、官僚の責任追及である。                              了

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