□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年6月20日発行 第436号 ■ =============================================================== イラクでがん患者が増えた理由 =============================================================== 6月20日の朝日新聞に、川上泰徳中東駐在編集委員の手になる 「イラクの村 核汚染の影」と題する特集記事があった。 その記事は、イラク戦争が始まって8年たって、いまがん患者が バクダッド郊外のアルワルディエという村で相次いでいる、という記事 である。 その村にはツワイサという名の原子力研究センターという旧フセイン 政権の核開発施設があった。 イラク戦争による混乱の中で、村民がそこから放射能物質の入った容器 を持ち出して貯水タンクなどとして使ったため、8年たったいま、住民 たちにがんが増えているという記事だ。 私はその記事の中身を読まないうちに、イラク人のがん患者急増の原因 はてっきり米軍が使用した劣化ウラン弾のせいだと思った。 実際のところ劣化ウラン弾の後遺症でがんや白血病が増えているという ことはこれまでもたびたび報じられてきた。 川上氏は中東問題を専門としている朝日の敏腕記者だ。劣化ウラン弾が イラクで使われてきた事を知らないはずはない。 ところが川上氏のその記事には劣化ウラン弾のことは一言も触れていない。 あたかも原子炉がすべての原因の如くだ。 原子力開発の名の下に原爆製造を試みていたサダム・フセインだけが悪者と 言わんばかりだ。 川上氏はどういう目的で今の時期にこのような特集記事を書いたのだろう。 了

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