□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年6月18日発行 第424号 ■ =============================================================== 米国大統領から勲章をもらった日本の首相はいるのか =============================================================== 読者の中で正確な情報を有している方がおられたら教えて欲しい。 戦後のわが国の歴代首相の中で米国大統領から叙勲の栄誉に浴した 首相はいるのだろうか。 週刊ニューズウィーク日本語版6月22日号に、6月7日、オバマ 大統領が訪米中のドイツのメルケル首相に対し最高級のプレゼントを 贈ったという記事を見つけた。 そのプレゼントとは「アメリカの安全保障や国益に多大な貢献を果た した人物」に与えられる米国大統領自由勲章である。 ニューズウィーク誌のその記事は、米英がリビアへの軍事力行使を 容認する決議案を提出した際メルケル首相はロシア、中国に同調して採決 を棄権し、フクシマ原発事故では原発の全廃を独断で決めた。そのように 最近のメルケル首相はアメリカの国益に反する事ばかりしているのに、 なぜこのタイミングで勲章か、と疑問を呈し、その答えとしてメルケル 首相が今後は米国の国益にそった政策をとってくれることへの期待から 授与されたと解説する専門家もいる、などと書いていた。 この記事を読んで即座に思い浮かべたのがブッシュ大統領は小泉首相に 勲章を与えなかったという事実だ。 オバマ大統領に正式に大統領職をゆずる直前の2009年1月に、ブッ シュ大統領は英国のブレア首相、豪州のハワード首相、そしてコロンビア のウリベ大統領を迎賓館に招待して大統領自由勲章を与えている。しかし その中に小泉首相の姿はなかった。 確かにブレア首相以下三人はブッシュ大統領に忠誠を尽くし米国の国益 に貢献した指導者たちだ。しかしその忠誠度と対米従属ぶりにかけては小泉 首相は決して引けをとらなかったはずだ。なぜ小泉首相の名前がそこになか ったのか。 果たして日本の歴代の首相の中で米国大統領から自由勲章をもらった者 はいたのだろうか。 もらうにふさわしい歴代の首相といえば吉田茂、岸信介、中曽根、小泉 ぐらいのものであるが、すくなくとも私の記憶では彼らが米国から自由勲章 をもらったという記憶はない。 日米同盟関係を絶対視し、そのためには自国民を犠牲にしてまで米国の望 む政策を取り続けてきた日本。大災害時においてさえ思いやり予算を減らさ ない日本。米国の国益にこれほど貢献してきた国はないはずだ。 その日本の歴代の首相が誰一人として米国大統領から叙勲されていないと すれば驚きだ。 政府、官僚が繰り返す「日米同盟ほど強固なものはない」、という言葉 とは裏腹に、米国と日本との関係とはしょせんそれだけのものなのか。 それとも日本の対米従属は当たり前であり、米国の国益に貢献している という認識は米政府には皆無なのか。 了

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