□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年6月16日発行 第420号 ■ =============================================================== クラスター弾禁止条約加盟と矛盾する日米同盟 =============================================================== 昨日に続いてきょう6月16日の朝日新聞は、また大きなスクープ記事を 掲載していた。 今度はクラスター弾禁止条約に加盟した日本が、その条約に反対して署名 していない米国と軍事協力を進める矛盾と欺瞞についてである。 すなわち米国は日本がこの条約に加盟すればクラスター弾を使った在日 米軍の活動が制約されるとして日本に強い懸念を表明していたという。 その米国の圧力に日本側は驚き、条約文の草案作りの段階でクラスター弾の 「取得」を禁じる条項を条文から削除するよう立ちまわったという。 それが失敗するや、今度は解釈で条約を骨抜きにしようとうした。 すなわち、有事に自衛隊が米軍のクラスター弾の輸送を行なっても、 クラスター弾の所有権が米側から日本側に移っていない以上「取得」には あたらない、という一方的解釈を会議で宣言したという。 朝日新聞はこれをクラスター弾禁止条約に加盟する日本という平和イメージ の国内向けの顔と、日米同盟に支障をもたらすようなことは決してしないという 米国向けの二つの顔を日本の官僚たちが使い分けたと書いている。 密約を重ねてきた日本の対米外交を象徴するような出来事だ。 このような貴重なスクープを朝日新聞が掲載できたのもウィキリークスが入手 した米外交機密文書を朝日新聞が独占的に入手したからだ。 だからこそ私は朝日新聞がウィキリークスの情報を独占する事を批判するのだ。 しかしいくらそれを批判しても朝日はそれを公開しようとしない。 他社はそれをおかしいと文句の一つも言わない。 そうであればもはや朝日を批判しても無意味である。 むしろ朝日新聞を誉めそやし、お願いしたい。 情報を独り占めする特権と引き換えにウィキリークスが朝日に渡した7000件 にも上る米国外交機密文書のすべてを一つ一つ丹念に検証し、スクープ記事にして 掲載して欲しい。 いくら時間をかけてもいいから、勝手に取捨選択しないで、そのすべてを公表して もらいたい。 それが朝日新聞の最低限の義務である。 了

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