□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年6月14日発行 第415号 ■ =============================================================== 元在日米大使館安保担当官の防衛省への登用人事についての反応ぶり =============================================================== 木村綾子(43)さんという在日米国大使館の安保担当官が、6月8日 付で防衛省の大臣官房参事官(課長級)として採用された人事については、 このメルマガでも何度か指摘してきた。 私の問題意識は、米国の安全保障政策に携わってきた人物をそのまま 日本の防衛省に登用するということは、様々な観点から不適当ではないの かというものである。 すなわち機密漏えいの問題、国益の違いの克服の問題、さらには対米従属 性の固定化などの問題が絡み、もしそれが双方にとって納得づくの人事であっ たなら、それはとりもなおさず米国の安全保障政策と日本の安全保障政策の 目指すものがまったく同じことであり、日本の安全保障政策の対米従属化が 固定されるのではないかというものであった。 そう思っていたら、週刊現代6月25日号の「霞ヶ関24時」において、 この人事には外務官僚も防衛官僚も当惑していると次のように書かれていた。 すなわち、防衛省内ではこのような登用人事が行なわれると「入省年次に もとづく人事が崩壊しかねない」と警戒する声があるという。 もっと当惑しているのが外務省だという。 すなわち外交一元化の名の下で安保政策の対米窓口の役割を担ってきたと 自負する外務省の幹部の一人は、「木村氏が防衛省へ行くと、米政府と防衛省 との水面下での交渉が増え、外務省の仕事が骨抜きされかねない」、と対抗心 をあらわにするという。 何のことはない。省益ばかりを考えて、日本の安全保障政策に及す悪影響 などは微塵も念頭にないかのようだ。 日本の安保政策を担う防衛、外務の責任者がこれである。 日本にまともな安保政策が育たないはずである。 了

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