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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

読者の皆様へ(再びバイ・ジャパニーズに対する反論について書きます)
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   読者の皆様へ  様々な投稿をありがとうございました。  私はどうやら放射能汚染問題について認識が甘いようでした。  私がバイ・ジャパニーズを書いたのは、海外に市場を依存する ことが経済成長のために当たり前のように思われている事に対する 提案のつもりでした。内需拡大を見直すチャンスだ、と言う積もり でした。  それを反論として書いたところ、その趣旨に理解、賛同が寄せら れた一方で放射能汚染の危険性とそれを曖昧にし続ける菅・枝野 民主党政権に対する無責任さを追及する投稿が数多く見られました。  それらは私に対する反論というよりも、真摯な警鐘、警告である と私は受け止めました。  おりから福島原発事故が当初よりメルトダウンしていることが 今頃になって明らかにされるという政府の無責任ぶりです。  私がバイ・ジャパニーズを書いた直後に私の済んでいる栃木北部の 牧草から規制値の11倍以上の放射能セシウムが検出されるという ニュースが流れました。  静岡の新茶葉からも、岩手の牧草からも規制値を超える放射能が検出 され、政府は、直ちに健康に害はないといいながらも、回収措置をと っています。  これを要するに放射能汚染の広がりは不明なまま不安がまして いるという事です。  投稿者の中には、不安どころではない、このままでは何年か先には 犠牲者が出てくるという警告を様々な専門家の発言やデータで教えて くれるものもあります。  意図的かどうかはわかりませんが、このような危険性を深刻に報じる 大手メディアは皆無であり、国民は危機意識のないままにやり過ごして いるのではないか、気がついてみたら今後どんどんと犠牲者が出てくる のではないか、という思いが募ります。  5月13日の産経新聞には風評被害に心を痛めた天皇・皇后両陛下が 福島県を訪れた際に、私費で同県産の野菜を大量に買われたという記事 がありました。  今度の大震災に寄せる天皇・皇后両陛下の思いは何にもまして尊い ものだと思いますが、その尊い行為さえも放射能汚染にさらされると したら政治の責任はいかばかりかと考えます。  放射能汚染問題はもっとも深刻な問題でありますが、考えてみれば 大震災後の二ヶ月間で、大きな問題は何一つ解決せず放置されたまま です。  これほどの政治の無能ぶりはない。メディアの怠慢はない。 ひょっとしてこの国は本当に崩壊に向かっているのかもしれないと 思わざるをえません。  そのような認識を持ってこれからもメルマガを書いていきたいと 思います。  バイ・ジャパニーズを提案した一つのメルマガに対する読者の投稿 から大いに学ぶところがありました。  投稿をいただいた読者に感謝します。                          天木

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