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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

三井、仙波、生田、裏金三人衆そろい踏みに参加して思ったことーその1  
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年2月27日発行 第140号 ■    ==================================================================  三井、仙波、生田、裏金三人衆そろい踏みに参加して思ったことーその1                    ==================================================================    2月26日に香川大学教育学部で開かれた裏三人衆の集会は 私にとってあらたな発見の場であった。  日本のおかれている状況に暗澹たる思いを抱かされたが、同時に また、だからこそ正義の実現に向けてあきらめてはいけない、という 覚悟を新たにさせてくれた集まりであった。  その事について数回にわけて書いていきたい。  シンポジウムの内容はユーストリームで流されているはずだから 誰でもそれを見られるはずだ。  ここでは、そのシンポジウムの画面からは見えないことを書いて いきたい。  私がもっとも驚いたのは三井氏の講演とその言葉の真の意味である。  それを私は講演後、三井さんに確認した上でこれを書いている。  三井さんが一番言いたいのは、この国の政治家と検察組織の もたれあいである。  検察組織の卑劣さとそれを上回る政治家の卑劣さである。  三井氏は二人の政治家を名指しした。  一人は野中広務、もう一人は菅直人だ。  野中は検察の裏金について三井氏を助ける振りをして京都に呼び 出し、事の経緯を問いただした。  てっきり裏金追及をしてくれると思って三井氏はすべてを話した。  ところが野中はその情報を使って検察首脳を脅かし、自らに降り かかった日歯連政治献金疑惑を乗り切った。  これはもちろん三井氏の推測であり彼は、断言はしない。  しかしどう考えてもそうだろうと彼は言う。  検察は見事に野中を不問にして、その身代わりに、現場に立ち会って もいない村岡兼造氏に罪をかぶせた。  我々は悔しさに涙した村岡氏を思い出すだけでいい。  菅直人に至ってはもっとひどい。  当時野党民主党の幹部であった彼は、検察の裏金は真実であれば 許せないことだと大見得を切って三井氏に協力を約した。あらゆる 資料を三井氏から取り寄せ、裏金問題を国会で追及することを約した。  しかし三井氏が軽微な余罪でつかまってからは動きを見せなかった。  その時こそ菅直人は三井氏を助けるために動かなければならないのに、 である。  それどころか政権をとって首相になった今の菅直人はどうか。  裏金問題など迷惑な話だといわんばかりである。  この見事な変わり身こそ菅直人という政治家の真骨頂である。何の 痛痒もなくマニフェストを破棄できる政治家なのだ。  検察組織と権力を握った政治家は、もたれあいの関係である。  特に野党の政治家は検察の恐さを知っている。野党の政治家が政権を 握ったとたんに検察にひれ伏すのである。  その唯一の例外が小沢一郎である。  検察という官僚組織にとって小沢は目の上のたんこぶだ。何があって 排除したい。  その検察が、小沢を排除したい与野党の政治家と一緒になって小沢を 強制起訴して政治生命を断つ。  それが三井氏の私の質問に対する解説であった。  同僚に裏切られて犯罪者に仕立てられ、服役までさせられた元検察 官僚が、いま刑期を終えて反撃すると宣言した。  失うものはもはや何もないと不正義の追及に覚悟をあらたにした。  そんな三井氏の言葉は誰の言葉よりも重い。                             了  

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