□■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン 2009年12月28日発行 第516号 ■ ────────────────────────────── 米機テロ未遂事件のはかりしれない衝撃度 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 今回の米機テロ未遂事件がやらせでないとしたら、これは米国にはかりしれない大きな衝撃を 与えたに違いない。 自爆テロの危険性は、もはやどんなに警戒を強化しても、防げないという事を証明したからだ。 9・11事件の真相については依然として多くの疑義が残っている。 しかし、もはやその真相を突きとめる意味はなくなる。 その真相がどうであれ、あのような大規模なテロが近い将来において再び起きる可能性は小さい。 その一方で、今回のような一人でも起こせる自爆テロの危険性は、今後ますます高まっていく。 そしてそれを防ぐ事は今の米国ではできない。 米国の安全保障政策の更なる見直しを米国は迫られることになる。 そもそも、米国の安全保障政策の見直しの必要性は冷戦の終わりとともに起きた。 そしてその見直しは、9・11とともに、「テロとの戦い」という形で具体化された。 「テロとの戦い」を機動的、効果的に行うために米軍再編が浮上した。 「テロ」という名の反米武装抵抗による、いつ、どのような形で起きるかもしれない、 「終わりのない戦争」、「非対称な戦争」に、機動的に対処するために、米国は米軍再編を行おうと しているのだ。 イラクを攻撃したのも、アフガン、パキスタンでテロ掃討作戦を行うのも、北朝鮮との辛抱強い交渉の 裏にあるものも、オバマ大統領が突然核廃棄を言い出したのも、イランの核開発を許さないのも、ここへ きてミャンマーの民主化に熱心になったのも、何もかも「テロとの戦い」に勝利するためである。 それが今の米国の安全保障政策である。 ところがいくら米国が「テロとの戦い」に自らの安全保障政策を再編、強化しようとしても、 それだけで自らを守れない事が明らかになった。 それが今回の米機テロ未遂事件だ。 米国は米軍再編をもってしても自爆テロとの戦いには勝てない。 更なる安全保障政策の見直しに迫られる。 そしてそれは、もはや軍事力の再編、強化ではない。 自爆テロの根源にあるパレスチナ問題の公正で持続的な解決しかない。 日本は今こそ日米同盟の呪縛から逃れるチャンスを得た。 米国の安全保障政策に振り回されることのない、自主、自立した平和外交に徹する時が来た。 鳩山首相は普天間問題などで迷走を続けている時ではない事を知るべきだ。 ______________________ 天木直人のメールマガジン 2009年12月28日発行 第516号

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