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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

「天木直人メルマガ」第503号 天皇会見特例騒動に見る論争のねじれ
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□■□■  【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■    天木直人のメールマガジン 2009年12月22日発行 第503号 ■     ──────────────────────────────         天皇会見特例騒動に見る論争のねじれ                ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  今回の天皇会見騒動について共同通信社からコメントを求められインタビューに応じた。  私は今回の天皇会見騒動には、象徴天皇制の定義や、憲法解釈問題に始まって、小沢、反小沢 の政局問題、鳩山首相のリーダーシップ欠如問題、さらには親中国派、反中国派の対立、米国か中国か という外交問題、さらには外務官僚の対応の不手際、羽毛田宮内庁長官更迭問題に見られる官僚たたき、 など、など、およそ今の日本を覆うあらゆる問題が含まれている、と考えている。  だからそれらの一つ一つを論じていけば一冊の本になるほどだが、メディアにはそんな余裕はない。  それぞれの論者が、それぞれの思惑から勝手な事を言い合って、問題の本質が何一つ解明されないまま、 あたかも芸能ゴシップや社会事件のようにやがて皆の記憶から忘れ去られていくだろう。  しかし今回の騒動は日本という国の将来を考えた時、実に重大な問題を多々内包している。この騒動に 見られる混乱は、鳩山政権の下で繰り返し再現されるだろう。  こう述べた上で、個々の問題について意見を述べた。しかし、それを一言で正確に書きつくすのは至難の 技だ。どの新聞も共同通信の配信を取り上げなかったようだ。  その一方で、新聞、週刊誌は、この問題についての識者の意見を掲載し続けている。  当然のことながら意見がまったくかみ合わない。かみ合わないから、そのような意見は、どちらが正しい とか間違っているとか、判断できる類のものではない。  しかし、そう思ってそのような識者の意見を気楽な気持ちで読んでみると、あらためて興味深い事に気づく。 それに気づくだけでも勉強になる。  今日12月22日の新聞に二つの興味ある記事を見つけた。  その一つは何が国事行為であるかという問題についての記事である。  これについては、小沢幹事長が、はやばやと、外国要人との会見は国事行為であり、内閣の助言と承認で行う と憲法に決められている、官僚がとやかく言う筋合いのものではない、と一喝した。  すかさず共産党の志位委員長が、「国事行為ではない。公的行為だ。小沢さんこそ憲法をよく読んでほしい」 などと発言し、これが報じられて皆がそう書き出した。  それにおされたのか、小沢幹事長は21日の記者会見で、「憲法で規定している国事行為ではないが・・・」 と巧みに訂正している(22日各紙)。  ところがその同じ日の東京新聞に法政大学名誉教授である永井憲一という憲法学者が次のように述べている。  「・・・外国要人との会見は、国事行為として憲法に明記されていないが、条文にある『外国の大使及び公使 の接受』の広い意味として理解できる。あるいは、同じ条文にある『儀式』に含めてもいいと考える・・・」  要するに憲法学者の間でさえ意見が分かれているのだ。議論がかみ合うはずがない。  もう一つ。天皇の政治利用うんぬんの件だ。  12月22日の毎日新聞「記者の目」で真鍋光之という記者が次のように書いていた。  「・・・そもそもなぜ天皇の政治利用か否かが問題になるのか。それは、多くの犠牲者を出した太平洋戦争の 教訓に他ならない・・・軍部は天皇の名の下に戦争に突き進んでいった・・・」  まさしくその通りである。  たしかに今回の件は、戦争に関係のない中国との友好関係促進のために政治判断だから問題ないという ことかもしれない。しかしそれはおかしい。次はどのように利用されるかわからない。  しかし、今回の「天皇の政治利用」問題を声高に批判するのは右翼ばかりで、左翼からの批判は一切ない。  もしそれが小沢民主党を取り込んで政権を握り続けようとする連合や日教組の思惑であるとすれば、 大きなねじれ現象だ。  まだある。そもそも今回の騒動を起こした第一義的責任は外務省であり、その政治的責任者は真っ先に 岡田外相である。岡田大臣が鳩山首相や小沢幹事長の前にどのような政治的判断をしたのか。  それを鳩山首相や小沢幹事長にどう伝えたのか、どう議論したのか。岡田外相の発言がまったくと 言っていいほど聞こえてこない。  不毛な天皇会見騒動であると思う。  すっきりしないまま、この問題もまた、間もなく忘れ去られて終わる。        __________________________________________                       天木直人のメールマガジン 2009年12月22日発行 第503号  お知らせ  11月22日に行われた岡留元「噂の真相」編集長との対談DVDが 発売されました。以下のとおりご案内します。                               『徹底討論 普天間基地と日米密約 民主党の思惑とは』 http://a.mag2.jp/i0wy (販売価格:1260円(税込)) ⇒YouTubeサンプル動画 http://a.mag2.jp/i0wF プロフィールページ http://a.mag2.jp/i0w9 ----------------------------------------------------------------------- ----------------------------------------------------------------------- 『徹底討論 政権交代で日本が変わる 民主党政権とメディア』 http://a.mag2.jp/i0wu (販売価格:1260円(税込)) ⇒YouTubeサンプル動画 http://a.mag2.jp/i0wW プロフィールページ http://a.mag2.jp/i0wf -----------------------------------------------------------------------  お知らせ ガザでの平和行進参加の中止  やむをえない事情によりガザ行きを断念しました。 これにともない、年末、年始のメルマガは休むことなく 書き続けます。                               

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