□■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン 2009年12月15日発行 第496号 ■ ────────────────────────────── 繰り返して言う。天皇会見問題の本質は政治決定プロセスの国民開示だ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ しつこいようだが、もう一度だけ書いておく。 天皇会見特例問題が大騒ぎになっている。 しかしこの問題を政局がらみの話に矮小化し、うやむやに終わらせてはならない。 この問題は鳩山首相が抱える最も深刻な問題を、いみじくも露呈してしまった。 それは何か。鳩山内閣の政治決定のプロセスと最終責任の所在の不透明さ、これである。 これが不明なまま放置される限り、天皇会見問題は常に起きる。 それどころか、予算編成も、日米同盟も、税制改革、景気対策も、およそ国民の利益に かかわるあらゆる政策の決定の正当性が崩れていく。 我々が望んでいた政治主導の政策決定が毀損されてしまう。 だからこそ、これをきっかけに政治主導の政策決定のプロセスとその政治責任を鳩山首相は 国民の前で開示しなければならない。ごまかしてはいけない。 複雑な憲法論議はさておいて、天皇の国事行為は憲法によって内閣の助言と承認を得て 行われることになっている。 その意味で小沢幹事長の言うごとく、官僚ごときが決める問題ではない。脱官僚を掲げる 民主党政権が決めるのだ。 いいだろう。 しかし岡田外相は政治的判断を下したのか。他の閣僚はどう考えたのか。鳩山首相はいつ、 どのような形で内閣の方針を決めたのか。 今からでもいいから、それを国民の前に明確に説明しなければならない。そこにいささかの 偽りがあってはならない。 今度の問題がなぜここまで大騒ぎになったのか。 それはあまりにも多くの報道が、民主党政権の真の支配者は小沢幹事長だ、と伝えているからだ。 多くの国民が、民主党政権の政策は小沢幹事長の一声ですべてが決まる、と思っているからだ。 それが事実かどうかは知らない。我々は知る由もない。 だからこそ鳩山首相には説明責任がある。 そこのところを不透明にしたままで政治主導ばかりが声高に叫ばれては、国民は浮かばれない。 ましてや、「天皇の地位は国民の総意に基づくもの」、で、「(天皇は)日本国民統合の象徴」 である。 その天皇の行為を政治主導で決定する以上、そのプロセスと責任の所在は、国民の前に明らかに されなければならない。 政治主導という名の政治支配の危険性を国民が感じる限り、国民が望んでいた真の「政治主導」の 政策実現はおぼつかない。 今回の天皇会見問題が鳩山民主党政権に突きつけたもの、それは「政治主導」の落とし穴である。 __________________________________________ 天木直人のメールマガジン 2009年12月15日発行 第496号

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