□■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン 2009年12月16日発行 第497号 ■ ────────────────────────────── 兵士もまた間違った戦争の犠牲者だ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 朝日新聞に「疲弊する米兵」という連載があった。考えさせられる、とても良い連載だ。 そこには、米国政府の不当な戦争に派遣される若い兵士たちの苦しみがある。 今の米国はベトナム戦争時と違って徴兵制にはない。兵士になるのは自由意志だ。 しかし現実は弱い立場にある若者が、様々なアメを使った米国指導者たちに卑劣な策略によって、 戦場に送り込まれている。命を奪い、失い、心身を痛めつけられている。徴兵制よりもたちが悪い。 彼らもまた戦争国家米国の指導者たちの犠牲者なのだ。 たとえば、12月9日の連載「英雄になれぬ女性兵」という記事があった。そこには 上官からセクハラを受け、同僚からは暴力を振るわれる女性兵の姿がある。戦争の恐怖に加えて もう一つの恐怖と苦痛と屈辱に苦しめられる女性米兵の姿がある。 たとえば12月10日の「心の戦終わらぬ中東系」という記事は、アラブの血を引く中東系の 兵士の苦しみが続かれていた。米国に生まれ育ち、米国を愛する米国人であるがゆえに米国の戦争に 参加する。そしてアラブと戦う。その葛藤に追い討ちをかけるのは、アラブ系米国人に対する米国 の差別、敵視だ。 そのような米兵の苦しみは、米国の戦争に、国家の命令でつき合わされている外国の派遣兵士に ついても当てはまる。 12月6日の朝日新聞「風」というコラムに「派遣兵を蝕む心の傷」という見出しの記事があった。 それは米国の戦争につき合ったドイツ政府によってアフガンに派遣されているドイツ兵の苦悩を あますことなく伝えた記事である。金井和之という記者が書いていた。 私の心を捉えたのは、仲間を自爆攻撃で失った元兵士の次の言葉だ。 「あれは隊列長だった私のミスだ」、そう言って自らを責めるその元兵士は心的後遺症に 悩まされ続ける。 別のアフガン駐留軍幹部は金井記者にこう言った、という。 「・・・日本も本気で支援するなら金を出すだけでなく、ここに来い。最前線でなくてもいい。 この大地を踏め・・・」 これは我々日本人に対する痛烈な警告だ。 金井記者が聞いたこの言葉は、「金をいくら出しても、汗と血を流さなければ評価されない」 などというセリフで自衛隊の海外派遣を推し進めようとする日本の政治家や識者の、無責任で 軽薄な言葉の対極にある言葉に違いない。 私には次のように聞こえるのだ。 「米国の戦争がいかに不合理で、間違ったものであるか。それでも我々は指導者の命令に服し、 殺し、殺される状況に身を置いている。この苦しみが平和な日本の政治家や国民にわかるか。 平和の重要性を訴えて米国を批判するのもいい。 逆に日米同盟は重要だと言って派兵を唱える のも勝手だ。 しかし、まず戦場に来てみろ。戦場に来て、人を殺し、殺される恐怖を体験してから物を言え。 こんな戦争がいかにおろかで間違っていることか。それを、身をもって体験してから語れ」、と。 日本は恵まれている。為政者も自衛隊も国民も平和に恵まれている。 だからこそ、そのありがたさを忘れてはならないのだ。 いかなる理由があっても、米国の間違った戦争に協力、加担してはならない。 __________________________________________ 天木直人のメールマガジン 2009年12月16日発行 第497号 お知らせ 11月22日に行われた岡留元「噂の真相」編集長との対談DVDが発売される事に なりましたので以下のとおりご案内させていただきます。 『徹底討論 普天間基地と日米密約 民主党の思惑とは』 http://a.mag2.jp/i0wy (販売価格:1260円(税込)) ⇒YouTubeサンプル動画 http://a.mag2.jp/i0wF プロフィールページ http://a.mag2.jp/i0w9 ----------------------------------------------------------------------- ----------------------------------------------------------------------- 『徹底討論 政権交代で日本が変わる 民主党政権とメディア』 http://a.mag2.jp/i0wu (販売価格:1260円(税込)) ⇒YouTubeサンプル動画 http://a.mag2.jp/i0wW プロフィールページ http://a.mag2.jp/i0wf -----------------------------------------------------------------------

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