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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

「天木直人メルマガ」第480号 普天間基地移設報道の大嘘
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■□■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □■□■  【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■    天木直人のメールマガジン 2009年12月4日発行 第480号 ■     ──────────────────────────────               普天間基地移設報道の大嘘                 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  普天間問題の決着が越年したという。  この事に関する報道がきょう12月4日の各紙の紙面を一斉に賑わせている。  それらを丹念に読み込んでみた。  どうやらマスコミは大きな誤報をする事になりそうだ。  マスコミが意図的に嘘をついているわけではない。  そこに書かれている事は、今の段階では決して嘘ではないだろう。  しかしマスコミは結果的に大嘘をつく事になるの。私はそう考えている。  一つの大嘘は、普天間基地が越年したことで米国が怒りだす、日米関係が危うくなる、という嘘だ。  長年にわたって協議した末に決まった国際合意を変えられるはずはない。  今さら県外移転などありえない、ましてや国外移転などは論外だ。  来年になると沖縄県民の反対意見が選挙で示される事になる。鳩山首相は米国の圧力と沖縄県民の 板ばさみになって窮地に追い込まれる。  など、などの嘘だ。  なぜこれが嘘なのか。  そもそも普天間基地問題は、日本の国内政治にとっては大問題であっても、米国の安全保障政策にとっては、 どうでもいいとは言わないが、日米関係を危うくさせるような問題ではない。  週刊朝日12月11日号で伊波洋一・宜野湾市長が喝破しているように、そして12月4日の朝日新聞で 我部政明・琉球大学教授が指摘しているように、米国の安全保障政策上、海兵隊の基地はもはや沖縄、 ましてや普天間であり続ける必要はない。  米海兵隊のグアム移転は米国にとっても乗れない話ではないのだ。  もちろんこれには大きな見返りが必要になる。  米国にとって、見捨てるには日本はあまりにも利用価値がありすぎる。グアム移転を受け入れて大幅な譲歩を したと見せかけ、その見返りに日本から更なる巨額の移転経費負担を飲ませる。  そして2010年には「テロとの戦い」に向けて日米軍事協力強化の新たな日米同盟を結ぶ。  これこそが米国の狙いだ。  そうであるとしたら、来年のシナリオは出来ている。  普天間基地の国外移転実現で、沖縄県民は歓喜する。  小沢・鳩山民主党は「外交的大勝利」を国民にアピールできる。  ナイーブな大方の国民はそれを歓迎する。  このシナリオにそって水面下の交渉が急速に進められるに違いない。  オバマ、鳩山、沖縄県民の三者がともに勝者となって終わる。  日米同盟は、危機どころか強化される。  二つ目の大嘘は、社民党の抵抗が鳩山首相に越年決定を迫った、という大嘘だ。  今の社民党にそのような影響力はない。越年決定を決めたのは小沢幹事長である。  連立離脱の決定権も小沢幹事長にある。社民党には本気で連立を離脱する覚悟も力もない。  それを端的に証明したのが、小沢幹事長が推し進める国会法改革案反対をめぐる社民党の 腰砕けぶりだ。  官僚答弁禁止にあれほど反対していた社民党が、小沢幹事長の怒りを見たとたん、震え上がって たちどころに了承に転じた(12月4日各紙)。  小沢幹事長が社民党に「そんなに反対するなら出て行ってもらっていい」とにらみを利かせる だけで、社民党は黙ってしまうのだ。連立離脱の決定権は小沢幹事長にある。  だから普天間基地決着の越年を決めたのは小沢幹事長なのだ。  小沢幹事長の了解の下に、社民党が国民の前で凄んで見せる。  小沢幹事長の意向を知ってた上で、鳩山首相は「連立維持を大切にしたい」と、あたかも それが本当に理由であるかのように国民の前で語る。  そして福島瑞穂にとってみれば、小沢幹事長了承の下で、党首選を直前に控えたパフォーマンスを させてもらったということだ。  消滅しかかっている今の社民党には、平和志向の国民から見放されないため、村山首相の二の舞には なりませんという姿勢を強く打ち出すパフォーマンスが、なんとしても必要なのだ。  これで普天間基地のグアム移転が実現される事にでもなれば、それこそ社民党の功績だと吹聴するだろう。 笑いがとまらない社民党なのである。  このような状況の中で、今後の日本の政治、日米同盟関係はどうなっていくのだろうか。  三党連立を確かなものにして参院選の臨む小沢・鳩山民主党は、このままいけば再び大勝利する。  自民党は崩壊し、社民党、国民新党は民主党に吸収される。  かくて一大国民的保守政党が出来あがり小沢幹事長悲願の保守二大政党に向けて動き出す。  日本の政治から日米同盟に反対する政党が(日本共産党を除いて)消滅し、憲法9条が残されたまま、 その憲法9条を完全に否定する日米軍事同盟が強化され、静かに並存していく、という奇妙な日本が 定着する。  それでいいのか。           __________________________________________                    天木直人のメールマガジン 2009年12月4日発行 第480号  お知らせ  私は本年12月26日から明年1月5日まで、エジプトのカイロ経由で パレスチナ自治区ガザに入り、元旦の「ガザ解放世界平和の行進」に参加します。  その間のメルマガ配信は休止し、無事ガザから帰国出来れば、新年の配信は 1月6日から始めさせていただきます。   「ガザ平和の世界行進」に興味のある読者は以下のHPをご参照ください。           gazafreedommarch.org  講演のお知らせ  以下の通り講演を予定していますのでご案内します。 テーマ: 鳩山民主党政権の対米外交          「日米同盟」は変わるのか、         沖縄米軍基地はどうなるのか        「テロとの戦い」にどこまで協力していくのか 日 時: 12月13日(日) 午後1時30分~5時 会 場: 名古屋市・ 伏見ライフプラザ 12階 第1研修室      (地下鉄伏見駅 6番出口直進5分 中消防署ビル) 参加費: 800円 主 催: 国民保護法制を考える会 (事務局 西英子)

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