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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

「天木直人メルマガ」第476号 岡田外相は外務省幹部人事を掌握しなければならない
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■□■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □■□■  【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■    天木直人のメールマガジン 2009年12月3日発行 第476号 ■     ──────────────────────────────              岡田外相は外務省幹部人事を掌握しなければならない                  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    12月2日の各紙は日本の斉藤正樹台湾代表辞任のニュースを報じていた。  この記事の裏に隠された外務省という組織の内部崩壊ぶりを感じ取った読者は、 果たしてどれほどいただろう。  台湾代表とは、正確に言えば交流協会台北事務所長の事である。事実上の在中華民国 日本国大使である。  72年の日中国交正常化にともなってわが国と中華民国との国交が断絶された。 それにともなって、貿易、経済、文化などの分野での中華民国との民間交流関係を維持する ための実務機関として、同じく72年に、財団法人交流協会が設立された。  その台北事務所長のポストは歴代の外務省OB、とくにチャイナスクールOBの天下り先 ポストであり、斉藤正樹氏も中国語専門のキャリア外交官OBである。  その斉藤氏が今年の5月、台湾の大学で講演した際、「台湾の国際的地位は未定」と発言した。  この発言が、「台湾は中華民国の主権下にある」とする馬英九政権の激怒を招き、以来 斉藤事務所長は機能不全状態だった。  台湾の主権問題は戦後の国際政治の根本にかかわる政治的に微妙な問題であり、特に中華民国、 中国人民共和国ともに主権を主張しているもっとも微妙な日・台・中間の問題である。  だからこそ日本政府は、「(サンフランシスコ講和条約で台湾の主権を放棄した以上)台湾がどこに 帰属しているか日本は発言する立場にない」との姿勢を堅持してきた。  斉藤氏が、この慎重な日本政府の立場からさらに一歩踏み込んで「台湾の国際的地位は未定」と発言 したことは軽率の極みであった。  当然のごとくそれに対する馬英九総統の強い反発が起きたた。  その時点で、もはや斉藤事務所長の台北事務所長の継続は無理であると外務省は判断すべきだった。  そして早急に対策を講じるべきであった。  それなのに、今日まで半年以上もの間、斉藤氏は日本の台湾代表として台北にとどまっていた。 それが放置されて来た。  さらに驚いた事は、問題発言の本人である斉藤氏が、「これから大騒ぎになる。公務は皆さんに お任せする」、などと部下を集めて語り、それ以来引きこもってしまった事だ(12月2日産経新聞)。  そして外務省や交流協会は、新聞報道でスクープされるまで斉藤氏の辞任をひた隠しにして来た。  それがスクープされた後も、「(斎藤氏)本人の辞意であり、圧力に屈したわけではない」と対面を 保とうとしている(同上産経新聞)。  赴任してわずか一年ちょっとという異例のタイミングでの辞任であるというのに、だ。  今頃外務省はあわてて後任の事務所長を探している事だろう。  なぜこんないい加減な人事が許されるのか。  それは外務省幹部の人事が、ほとんど外務省、外務官僚に委ねられて来たからだ。  おかしな外務省幹部人事は他にも多くある。  麻生政権下で任命された外交担当の政府代表のうち、谷内正太郎前事務次官は麻生政権の退場とともに 早々に自発的に退任した。  ところがもう一人の政府代表、つまり中東問題担当の飯村豊政府代表は、政権が代わっても政府代表 のままだ。しかも就任以来その仕事ぶりが報じられる事は皆無である。  おりしも来年は外務事務次官を始め、主要国大使など、外務省主要幹部の人事異動の時期だ。  岡田外相になってからは、いまだ一度も主要人事の交代は行われていない。  果たして岡田外相は、外務省幹部の人事にどこまで指導力を発揮するのか、できるのか。  岡田外相の真価が問われるのは、まさにその時だ。  岡田外相は自分の意中の人物を政治任命するのか。  それとも今まで通り外務官僚が仲間内でたらいまわしする人事を追認するだけで終わってしまうのか。  それを私は見極めたい。                 __________________________________________                    天木直人のメールマガジン 2009年12月3日発行 第476号    お知らせ  私は本年12月26日から明年1月5日まで、エジプトのカイロ経由でパレスチナ自治区ガザに入り、 元旦の「ガザ解放世界平和の行進」に参加する予定です。  つきましてはその間のメルマガ配信は休止し、無事ガザから帰国出来れば、新年の配信は1月6日から 始めさせていただきます。   「ガザ平和の世界行進」に興味のある読者は以下のHPをご参照ください。           gazafreedommarch.org  講演のお知らせ  以下の通り講演を予定していますのでご案内します。 テーマ: 鳩山民主党政権の対米外交          「日米同盟」は変わるのか、         沖縄米軍基地はどうなるのか        「テロとの戦い」にどこまで協力していくのか 日 時: 12月13日(日) 午後1時30分~5時 会 場: 名古屋市・ 伏見ライフプラザ 12階 第1研修室      (地下鉄伏見駅 6番出口直進5分 中消防署ビル) 参加費: 800円 主 催: 国民保護法制を考える会 (事務局 西英子)

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