■□■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ 天木直人のメールマガジン 2009年12月2日発行 第474号 □■ ──────────────────────────────── ■ 西山太吉(78)と吉野文六(91)の歴史的握手 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 今日12月2日のメルマガで真っ先に書かなければならないのは、沖縄密約訴訟 における吉野文六元外務省アメリカ局長の法廷証言である。 沖縄核密約の機密公電を暴いた西山太吉元毎日新聞記者が、機密漏洩罪で訴えられたのは 1972年であった。 それから37年余経た2009年12月1日、西山らが提訴した密約文書の公開請求訴訟に おいて、吉野は証言した。「密約はあった」と。 かつて西山の有罪を宣告した訴訟で、「密約はなかった」と証言した吉野は、その人生の 最後において、歴史を歪曲する事はできない、真実を語る事は日本の将来のために有益だ、と信じて 「国家の嘘」を認めた。 西山の名誉が挽回された瞬間だ。 「なぜあの時真実を語ってくれなかったのか」、そういう思いを飲み込んで、西山は吉野の勇気 を称えた。 二人の老人は歩み寄って握手した。 この二人の前にはいかなる論評も要らない。彼らの勇気に誰も反論できない。 政治家が、官僚が、御用学者が、やがて国民の前に説明責任を果たすことになっている 沖縄密約の全貌がどのようなものになろうとも、12月2日の法廷で述べられた吉野の証言と その証言によって回復された西山の名誉挽回にまさる真実はない。 いや、政治家や官僚や御用学者は、今こそ吉野が法廷で語ったと報じられる次の言葉をかみしめる べきだ。 「密約は返還土地の原状回復補償費負担の嘘だけではない。他にもある。」 「あのときは、ともかく、『否定しろ、否定しろ』で外務省は一致していた。」 「検察も政府の一部だ。あの時私が真実を語っていても偽証罪にさせられていただろう」 鳩山首相や岡田外相はどのような思いで吉野の言葉を聞いたことだろう。 鳩山民主党政権が国民の生活を最優先する開かれた政権を標榜するのであれば、来年の一月に 行なわれる密約調査結果の報告に、いささかの嘘も許されない。 鳩山山首相と岡田外相が、今度は歴史の証言台に立たされる事になる。 ───────── 天木直人のメールマガジン 2009年12月2日発行 474号号

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