■□■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン 2009年12月1日発行 第474号 ■ ────────────────────────────── 米国の軍事協力要請を前にして、いかなる非軍事的代替案も無能である ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 12月1日の日経新聞にジェラルド・カーティス米コロンビア大学教授のインタビュー記事が 掲載されていた。 題して「政権─知日派の見方 その1」である。 そこには鳩山政権の評価について次のような意見が述べられている。 いわく、政権2ヵ月にしてはよくやっている。及第点だ。 いわく、場合によってはマニフェストを守らない勇気を要する。 いわく、斉藤次郎日本郵政社長の任命はおかしい。ノーと言うべきだった。 いわく小沢・鳩山二重構造の批判はあたらない。 いわく、普天間基地問題は早く結論を出せ。日米同盟が揺らぐのは国益にはそぐわない。 などなど。 いずれも多くの識者が指摘していることだ。賛成できる指摘は多いが異論のある指摘もある。 このようなカーティス教授の言説に私は関心はない。 私がここで声を大にして問題提起したいのは、その評論の最後に書かれていた次の一点である。 カーティス教授は言う。 「来年は日米安保50年。将来に向けて同盟をいかに発展させていくかを話し合うよい機会だ。課題は 軍事同盟だけではない。環境破壊、気候変動、感染症対策、テロなどだ・・・」 この事は、何もカーティス教授一人が言っている事ではない。 外務官僚も、御用学者も、メディアも、そして米国からの自立を唱える寺島実郎氏さえも、一様に 唱えていることだ。 しかし、これは、大きな間違いである。 そのような言説は、米国の軍事協力要請から目をそらすだけのつかの間の気休め効果を果たすだけだ。 知っていながらそう言うのは世論をご誘導する悪質な作為である。 本気でそう言っているとしたら、米国の安全保障政策の、そして米国という国の本質を あまりにも知らなさすぎる。 非軍事分野でいかなる日米協力を進めても、それで米国の軍事協力圧力が終わるわけではない。 軍事協力要請に対しては、軍事協力によって応えない限り、米国は決して納得しない。 自衛隊の派遣であれ、給油協力であれ、兵士や物資の輸送であれ、財政負担であれ、米国の戦争を直接、 間接に支持、協力する事でその要求に応じない限り、米国は満足しない。要求を止める事はない。 いくら環境問題、科学、技術、医療分野などで日米協力が進もうとも、それらに加えて、軍事協力圧力は 加え続けられる事になる。 あれか、これか、ではなく、あれも、これも、なのだ。 これが日米同盟の本質である。 日米同盟は最重要だ、と言っている限り、米国の戦争協力圧力から逃れる事は出来ない。 次々と要請は続いていく。憲法9条を守ろうとすれば対応に苦慮する局面は永久に続く。 人道援助であるとか、治安協力であるとか、貧困対策であるとか、どのように方便しようと、 米国の戦争に加担するという厳然たる事実から逃れる事は出来ない。 その現実から目をそらしてはいけない。 __________________________________________ 天木直人のメールマガジン 2009年12月1日発行 第474号 購読者へのお知らせ 私は本年12月26日から明年1月5日まで、エジプトのカイロ経由でパレスチナ自治区ガザに入り、 元旦の「ガザ解放世界平和の行進」に参加する予定です。 つきましてはその間のメルマガ配信は休止し、無事ガザから帰国出来れば、新年の配信は1月6日から 始めさせていただきます。 尚、ガザ平和行進については、かつてメルマガで読者に呼び掛けて有志を募ろうとしましたが、ガザへの 入国が保証されないこと、そしてガザへ入国した後の安全が保障されないことの二つの理由から、私が皆を 誘って参加する、と言う事を断念し、個人で参加する事としました。 「ガザ平和の世界行進」に興味のある読者は以下のHPをご参照ください。 gazafreedommarch.org 講演のお知らせ 以下の通り講演を予定していますのでご案内します。 テーマ: 鳩山民主党政権の対米外交 「日米同盟」は変わるのか、 沖縄米軍基地はどうなるのか 「テロとの戦い」にどこまで協力していくのか 講 師: 天木直人 (元駐レバノン特命全権大使) 日 時: 12月13日(日) 午後1時30分~5時 会 場: 名古屋市・ 伏見ライフプラザ 12階 第1研修室 (地下鉄伏見駅 6番出口直進5分 中消防署ビル) 参加費: 800円 主 催: 国民保護法制を考える会 (事務局 西英子)

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