■□■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □■□■ 【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ 天木直人のメールマガジン 2009年11月19日発行 第455号 □■ ─────────────────────────────── ■ 普天間基地よりも重要な問題がある ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 普天間基地移設問題は果たして、いつ、どういう形で決着するのか。 そのことばかりが報道されている。 その決着次第では日米同盟関係が崩壊してしまう。鳩山政権の命運がかかっている。 あらゆる評論がそう言い立てている。 たしかに普天間基地移設問題は日米同盟関係の将来を占う大きな問題である。 しかし実はもっと大きくて、深刻で、そして差し迫った問題がある。 それは核密約事実に関する外務省の調査と、その結果によって問われる非核三原則の問題だ。 数多くあるとされている核密約の中で、最大の問題は「核持ち込み」である。 密約の存在が明らかになった場合、非核三原則と完全に矛盾する。 米艦船による核持込を公に認めないか、それとも非核三原則を変えて公認するか。 どちらかを国民の前で鳩山首相は選択しなければならない。 核持込を認めないということは日米安保体制の根幹を認めないと言う事になる。 その一方で、鳩山首相は9月の国連総会演説で、非核三原則を堅持すると世界に向けて公言した。 どのような言葉でごまかそうとしても、今回ばかりはごまかしようがない。 この究極の選択を鳩山政権は11月末までに下さなければならないのだ。 岡田外務大臣は就任直後に外務官僚に核密約の調査を命じ、その調査報告を11月末までに 行うと国民に約束したからだ。 普天間基地問題の政治決断を急げと皆が大騒ぎをしているが、その前にもっと大きな政治決断を しなければならないのだ。 その期限、11月末がもうすぐくる。 そう思っていたら、岡田外相が18日、最終報告の公表は年明けになると豹変した。 これを報じるメディアはほとんどない。 報じた記事も虫眼鏡で探さなければならないほどの小さなものだ。 しかし、実はこれは非常に大きなニュースなのである。 岡田外相がどのように調査報告の遅れを言い訳をしようとも、その裏にあるのは単なる作業の遅れ では決してない。 本当のところは、核密約問題はそう簡単に結論が出せない問題なのだ。今の段階では発表できないのだ。 普天間基地問題では好き勝手な思いつきを口走る岡田外相であっても、さすがに非核三原則を堅持するか どうかは軽々に判断できないのだ。 この問題で鳩山首相と異なる意見を出すのなら、その時こそ更迭を覚悟しなければならない。 更迭を待つまでもなく辞表を提出しなければならない。 おりしも、今朝(11月19日)の7時のNHKニュースは、米国が核持込を約束どおり認めろという 圧力を、再三にわたって日本に強く迫っていたことが米国機密文書であきらかになった、と報じていた。 どうやら来年の始まりとともに、日米同盟問題は、日本の将来を決める最大の政治課題になりそうだ。 今から50年前、日米安保条約の廃棄を求める暴動が起きた。いわゆる安保闘争である。 しかし安保闘争は国民への広がりの無いまま押しつぶされ、それ以降政治の季節が終わった。 対米従属外交が固定化された。 来年はそれから50年経つ。 対米従属の矛盾は当時よりもはるかに大きくなり、固定化されようとしている。 安保闘争の失敗を繰り返すことなく、国民の心を動かす政治論争が巻き起こるだろうか。 平和を願う国民の心を捕らえるカリスマ指導者が現れてくるだろうか。 今度こそ、日本の将来がかかる政治の季節がやってくる予感がする。 __________________________________________ 天木直人のメールマガジン 2009年11月19日発行 第455号

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